ボルジャー厩舎の大穴

日曜日はアイルランド競馬場でグラッドネス・ステークス Gladness S (GⅢ、3歳上、7ハロン)が行われました。馬場は yielding to soft 。
英国からの遠征馬3頭を含めて11頭が出走。15対8の1番人気に支持されたソヴリン・デット Sovereign Debt はその英国馬の1頭で、今期は冬の間のポリトラック開催で4戦、ウルヴァーハンプトン競馬場のリステッド戦に勝ったほかにも2着2回3着1回と既にフル稼働している6歳馬です。去年の勝馬スルサン Surthan が5対1で2番人気。

やはり遠征組の1頭で4番人気(15対2)のザット・イズ・ザ・スピリット That is The Spirit と6歳馬のブレンダン・ブラッカン Brendan Brackan が逃げ、ソヴリン・デットは3番手の好位に付けていつでも抜け出せる態勢。しかし本命馬は追い出されてからは伸びず、替って5番手の内(スタンドから遠い側)に付けていた最低人気(50対1)のフライト・リスク Flight Risk がスルスルと抜け出すと、これも人気薄(33対1、9番人気)のピリ・ワンゴ Piri Wango に1馬身4分の1差を付けるサプライズです。
ハナ差で5番人気(8対1)の英国馬ケーブル・ベイ Cable Bay が3着に入り、スルサンが4着、ソヴリン・デットは5着に後退していました。

大穴を開けたフライト・リスクはジム・ボルジャー厩舎、ケヴィン・マニング騎乗の4歳馬で、ボルジャー師の管理馬が50対1のオッズを付けることは珍しい部類でしょう。なおこの日のボルジャー/マニング・コンビ、第1レースの2歳新馬戦とG戦の次に行われたリステッド戦(アレッジド・ステークス、パリッシュ・ホール Parish Hall で)にも勝ってハットトリック。ヨーロッパにはこの種の馬券もあって、このハットトリックは何と841.5倍の高配当になりました。
フライト・リスクは未だこれが8戦目で、去年10月にコークのメドン戦に勝って以来の2勝目。前走もコークのリステッド戦で、7頭立て6着と奮わなかった成績が人気の無かった理由でしょう。
ただ普段から調教を付けているジョッキーは、いずれはGⅠ馬になる素質と進言しているだけに、2歳のデビュー戦はカラー競馬場のリステッド戦4着でしたし、3歳初戦も未勝利ながらGⅢ戦(フェニックス・スプリント)4着からスタートしたほど。日本のような厩舎情報があれば、こんな大穴にはならなかったかも知れませんね。

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください