6月27日のアメリカ競馬(3) アイオワの競馬祭り

昨日のアメリカ競馬レポート、最後はプレーリー・メドウズ競馬場から3鞍のG戦です。アイオワ州の同競馬場でG戦が行われるのは、毎年この時期の3鞍だけ。言わばアイオワの競馬祭りのようなもので、日本的感覚で言えばダービー、オークス、天皇賞が一日で行われてしまうと思えば良いでしょう。

最初はアイオワ・オークス Iowa Oaks (GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)。fast の馬場に8頭が出走し、前走ここプレーリー・メドウズで行われた前哨戦の一般ステークス(パンサーズ・ステークス)に勝ったセーラ・シス Sarah Sis が8対5の1番人気。
そのセーラ・シスはスタートから先頭を奪い、人気に応えての逃げ切り勝ちです。但し最後は後方から追い込んだ2番人気(5対2)のパンバーン Pangburn にハナ差まで詰め寄られ、次の一歩では交わされていましたから、薄氷を踏む勝利だったと言えるでしょう。半馬身差で8対1のスイートグラス Sweetgrass が3着。
イングリッド・メイソン厩舎、ジュリオ・フェリックス騎乗のセーラ・シスは、3月オークローンのハネービー・ステークス(GⅢ)に続きG戦は2勝目。その間にケンタッキー・オークスにも挑戦していましたが、歯が立たず着外に敗れていました。

続いてはアイオワ・ダービー Iowa Derby (GⅢ、3歳、8.5ハロン)。こちらは10頭立て。オークスと同じようにトライアル(プレーリー・マイル・ステークス)に勝ったヒルビリー・ロイヤルティー Hillbilly Royalty が7対5の1番人気。
こちらの本命馬も逃げ切りを狙ってスタートから主導権を取りましたが、3番手を進んだ3番人気(4対1)のベント・オン・バーボン Bent On Bourbon が第3コーナーで外から2番手に上がり、直線で本命馬を捉えると、後方から追い込む2番人気(5対2)のアライド・エア・レイド Allied Air Raid に3馬身差を付ける楽勝でした。3馬身4分の3差で14対1のプライヴェイト・プロスペクト Private Prospect が3着に入り、ヒルビリー・ロイヤルティーは5着敗退。
エディー・ケナリー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のベント・オン・バーボンは、デビューから2連敗しましたが、5月2日の3戦目にチャーチル・ダウンズの未勝利戦で初勝利。続く同じチャーチルのクレーミング戦にも連勝し、これで3連勝となりました。もちろんステークスもG戦も初勝利。騎乗したカステラノは、朝方はベルモントで騎乗しており、飛行機に飛び乗ってアイオワに移動。シッカリと稼いでいます。

最後にプレーリー・メドウズ・コーンハスカー・ハンデキャップ Prairie Meadows Cornhusker H (GⅢ、3歳上、9ハロン)。2頭が取り消して9頭立て、前走ペン・ナショナルで同じ距離の一般ステークス(マウンテンヴュー・ハンデ)に勝ったゴールデン・ラット Golden Lad が去年の勝馬カーヴ Carve を抑えて6対5の1番人気。
レースは31対1の伏兵エクレト・レッド Ecleto Red が快ペースで逃げ、直線も良く粘ってあわや大波乱。しかし3番手を追走していたゴールデン・ラッドが第3コーナー手前からスパートし、粘る逃げ馬をゴール手前で漸く1馬身半差交わして人気に応えています。4分の3馬身差で5対1のページ・マッケニー Page McKenney が3着に入り、2番人気(5対2)に支持されたカーヴは4着で2連覇成らず。
トッド・プレッチャー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のゴールデン・ラッドは、去年のレーザーバック・ハンデ(GⅢ)以来のG戦勝利。通算成績は15戦8勝となる5歳馬です。カステラノ騎手はダービーに続いてG戦ダブル達成。

 

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