2015グローリアス・グッドウッド5日目

5日間に亘って行われたグローリアス・グッドウッド、昨日8月1日にグランド・フィナーレを迎えました。千秋楽のG戦は一鞍でしたが、楽日に相応しい豪華メンバーが登場し、圧巻の幕切れが観衆を魅了しています。

8月1日にグッドウッド競馬場で行われたのはナッソー・ステークス Nassau S (GⅠ、3歳上牝、1マイル1ハロン192ヤード)。馬場も最終日には good to firm 、所により good の個所も残るまでの乾き、9頭が出走。古馬は2頭だけで、残るは今年のクラシックを闘ってきた牝馬たち。中でも英オークスで対戦した馬たちが揃って登場、2着のレガティッシモ Legatissimo 、3着のレディー・オブ・デュバイ Lady of Dubai 、4着のダイアモンズアンドルビーズ Diamondsandrubies 、5着のジャッズィ・トップ Jazzi Top 、そして9着のスター・オブ・セヴィル Star of Seville と。
スター・オブ・セヴィルはこの後フランス・オークスを制し、ダイアモンズアンドルビーズとレガティッシモはプリティー・ポリー・ステークスでも対決し、前者が短頭差で1000ギニーのヒロインを破ったことは当日記で紹介してきた通り。今回2対1の1番人気に支持されたのは、やはりオークスもプリティー・ポリーもアンラッキーな面があったレガティッシモでした。主戦のムーアが休養中のためウェイン・ローダンに乗り替わりましたが、ムーアが乗る前にコンビを組んでいたジョッキーで、鞍上の不安はありません。

スタートから先手を取ったのは、やはりデットーリが乗る4番人気(6対1)のスター・オブ・セヴィル、これを8番人気(25対1)のアラビアン・クィーン Arabian Queen が追走し、残り2ハロン。ここから一斉に各馬が仕掛けましたが、一人騎手が動くことも無く馬なりで追走していたのが6番手に待機していたレガティッシモ。最後の勝負所、ローダン騎手からゴーサインを出されると、数歩で勝負は決まってしまいました。桁違いの瞬発力で抜け出した本命馬、最後方から追い込む5番人気(10対1)のウエディング・ヴァウ Wedding Vow に2馬身4分の1差を付ける圧巻の一人舞台です。1馬身半差でアラビアン・クイーンが3着。
以下7番人気(16対1)でフランスから遠征してきた古馬クラドセラ Cladocera が4着に入り、6番人気(14対1)のジャッズィ・トップが5着。3番人気(5対1)のレディ・オブ・デュバイは6着、逃げたスター・オブ・セヴィル7着、2番人気(10対3)に期待されたダイアモンズアンドルビーズは先行するも、最下位に終わりました。厩舎は異なれど、クールモア所有馬のワン・ツー・フィニッシュ。

デヴィッド・ウォッチマン師が管理するレガティッシモは、1000ギニーに続くGⅠ制覇。1マイルと10ハロンでは最強の牝馬であることを証明しました。オークスと前走の負けは何れも短頭差で、今回の勝利はこれまでの中では最高のパフォーマンスだったと言えましょう。
この後のローテーションはオーナーが決めますが、マイケル・テイバー、デリック・スミス、ジョン・マニエーの3人体制で運営されているクールモア、3人寄れば文殊の知恵で最高の舞台を演出してくれそう。特に噂されるヨーク開催のジャドモント・インターナショナルに駒を進めれば、ゴールデン・ホーン Golden Horn との夢の対決が見られるかもしれませんね。

ところで今開催を以て引退するリチャード・ヒューズ騎手には、レースとは別に様々なセレモニー。世界の名ジョッキーが集うグッドウッドで、何とも豪華な記念写真が撮られ、シャンパン・シャワーのサプライズ。往年の名騎手たちからも称賛のコメントが寄せられていました。スポーティング・ライフ誌のこの記事なんかどうでしょう。↓

http://www.sportinglife.com/racing/news/article/465/9930262/lester-piggott-richard-hughes-a-pleasure-to-watch

 

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