順当に夏競馬

昨日の英国はアスコット競馬場のシャーガー・カップが話題になっていましたが、ここでは静かにG戦を振り返ります。毎年同じスケジュールですが、この日はヘイドックとニューマーケットで夫々一鞍づつのG戦が行われました。

先ず時間的に早かったヘイドック・パーク競馬場のローズ・オブ・ランカスター・ステークス Rose of Lancaster S (GⅢ、3歳上、1マイル2ハロン95ヤード)から。馬場は夏らしく good to firm 、所により good とスピードが活きるコース。5頭が出走してきましたが、最近は3歳馬の成績が奮わないG戦ながら、唯1頭の3歳馬インティラーク Intilaaq が1対3の断然1番人気に支持されていました。

レースも結果も真にシンプル。逃げる4番人気(12対1)ファッツォータ Fattsota を2番手でマークしたインティラーク、3ハロン地点で先頭を奪うと、3番手を追走していた2番人気(13対2)のマスター・カーペンター Master Carpenter に5馬身差を付ける圧勝で期待に応えました。1馬身半差で3番人気(8対1)のファイア・ファイティング Fire Fighting が最後方から3着に追い込み、4・5着も4番人気、5番人気でオッズ通りの結果となりました。
ロジャー・ヴァリアン厩舎、ポール・ハナガン騎乗のインティラークは、これが未だ5戦目。前々走は2000ギニーに挑戦して15着とクラスの壁に跳ね返されましたが、前走はニューバリーのリステッド戦(10ハロン)を快勝。2連勝でG戦勝馬のタイトルを手にすると共に、3歳馬不利とのジンクスを覆しています。

続いてニューマーレット競馬場のスイート・ソレラ・ステークス Sweet Solera S (GⅢ、2歳牝、7ハロン)。こちらも馬場はカラカラ状態で、散水を施しても good to firm 。7頭が出走し、前走GⅡ戦で写真判定の3着と好走したブルー・ベイユー Blue Bayou が7対4の1番人気。
5番人気(12対1)のマレンコ Marenko が逃げましたが、スタートで出遅れて最後方を進んだブルー・ベイユーが、前走でも見せた鋭い追込みで残り1ハロンで先頭、2番手を追走した2番人気(3対1)のファイアグロウ Fireglow に半馬身差で優勝。逃げたマレンコが更に半馬身差で3着に粘りました。

ブライアン・ミーハン厩舎、デーン・オニール騎乗のブルー・ベイユーは、ヘイドックでデビュー勝ち(5ハロン)したあと前走ニューマーケットのダッチェス・オブ・ケンブリッジ・ステークス(GⅡ)に挑戦し、上記の様にハナ・短頭差の3着していました。勝ったのはイリュミネート Illuminate 、2着のべシャーラー Besharah も次走プリンセス・マーガレット・ステークス(GⅢ)を圧勝していますから、このレースは極めてレヴェルが高かったと評することが出来るでしょう。
前走も今回も追い込んでの勝利ですが、何れもスタートで出遅れての待機策。スタート・ミスが却って好結果を生んできました。一部には距離不安を唱える評者もいますが、来年の1000ギニーのオッズはレース前の33対1から25対1に上昇。ミーハン師も1マイルを克服することには自信があるようです。

ところで武豊も参加しているアスコットのシャーガー・カップ、結論を言えば、優勝したのは「女性騎手チーム」で、文章で書くより写真を見た方が楽しめそう。↓

http://www.sportinglife.com/racing/photos/gallery/13262/9941229/shergar-cup-ascot

 

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