フランスの秋競馬はロンシャンから
一方のフランス、こちらの秋競馬も9月3日にロンシャン競馬場のダレンベルク賞 Prix d’Arenberg (GⅢ、2歳、1000メートル)からスタートしました。この2歳短距離戦、最近はシャンティー競馬場の1100メートル戦で定着していましたが、今年はロンシャンにコースを移し、距離も100メートル短縮されての開催です。そもそも施行コースが度々変更されてきた一戦で、秋口のシャンティーという習慣は又も覆された感がありますね。
馬場状態は good to soft 。8頭が出走し、1頭の牡馬に7頭の牝馬が挑む構図。ボア賞(GⅢ)勝ちのフライ・オン・ザ・ナイト Fly On the Night はペナルティーとして3ポンドが課せられ、6対4の1番人気には目下3戦2勝のヤカバ Yakaba が選ばれていました。
レースは、英国から遠征した4番人気(15対2)リルズ・ジョイ Lil’s Joy と3番人気(4対1)フライ・オン・ザ・ナイトのハナ争い。これをマークして進んだ本命ヤカバが残り1ハロンで抜け出すと、粘るリルズ・ジョイに1馬身4分の1差を付けて見事人気に応えました。更に2馬身半差で外を先行した2番人気(33対10)のノース Noce が3着。
勝ったヤカバはフレディー・ヘッド厩舎、マクシム・グィヨン騎乗、ウェルザイマー兄弟の所有馬で、このレースは牝馬の3連覇となります。メゾン=ラフィットでデビュー勝ちし、ロベール・パパン賞(GⅡ)に挑戦して6着。続くドーヴィルのリステッド戦(5ハロン)を3馬身差で快勝し、3戦目でG戦初勝利となりました。ヘッド師は次走にクリテリウム・ド・メゾン=ラフィット賞(GⅡ、6ハロン)を挙げています。この結果を見て、同馬の距離適性を判断することになるでしょう。
フレディー・ヘッドは騎手時代にこのレースを6勝しましたが、調教師としては初勝利。ダレンベルク賞の最多勝利調教師は、フレディーの姉クリティック・ヘッド=マーレク女史で、こちらは何と9勝も記録しています。もちろん姉が調教、弟が騎乗して勝利という年もありました。
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