オム、逃げ切ってダービーを2連勝

ブリーダーズ・カップを翌週に控えたアメリカ競馬は、シーズンを通しても最も静かな週末を迎えています。
土曜日の昨日はBCの舞台となるキーンランドとサンタ・アニタで夫々一鞍づつのG戦が組まれていましたが、キーンランド競馬場のヴァレー・ヴュー・ステークス Valley Vies S (芝GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)は雨のためダート・コースに変更され、従ってGⅢのランクも剥奪されてしまいました。雨の程度はそれほどでもありませんでしたが、やはり来週のBCに備えて芝コースを保護するための安全策が取られたものと思われます。
一応結果だけを紹介しておくと、当初登録の16頭から取り消しと除外が6頭、10頭立てとなりました。結果は5番人気(6対1)のタイガー・ライド Tiger Ride が後方から外を回って追い上げ、同じく後方から大外を回った1番人気(5対2)のインクルード・ベティ― Include Betty に1馬身差を付けて優勝。2馬身4分の1差で3番人気(5対1)のミセス・マクドゥーガル Mrs McDougal が3着に入りました。

一方のサンタ・アニタ競馬場は予定通り。去年はBCプログラム初日のカードに組まれていたトゥワイライト・ダービー Twilight Derby (芝GⅡ、3歳、9ハロン)は firm の馬場に2頭が取り消して8頭立て。前走デル・マー・ダービー(芝GⅡ)を逃げ切ったオム Om がここでは1対2の断然1番人気。他に逃げる馬も無く、ここでも独走が予想されていました。
案の定スタートから主導権を奪ったオム、終始後続に1馬身半ほどの差を保ちながら直線に入ると、そのまま鞍上はムチを入れることの無い堂々たる逃げ切り勝ちで期待に応えました。2馬身4分の1差で4番人気(9対1)、これがアメリカ・デビューとなる英国馬(ノセダ厩舎)のミスター・ブライトサイド Mister Brightside が4番手から追い上げて2着、更に半馬身差で5番手を進んだ5番人気(10対1)のロイヤル・アルバート・ホール Royal Albert Hall が3着に入っています。
ダン・ヘンドリックス厩舎、ゲーリー・スティーヴンス騎乗のオムは、これで芝のGⅡダービーを2連勝で何れも逃げ切り勝ち。デル・マー・ダービー・レポートでも紹介したように、デビュー戦でアメリカン・フェイロー America Pharoah を破ったこともある実力の持ち主で、これで8戦4勝。その意味でも歴史に名を残す1頭になるでしょう。

 

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