エフィネックス、念願のGⅠ奪取

4日間連続のG戦ウィーク、昨日金曜日も前日と同じく3つの競馬場、4鞍のG戦。アケダクト、チャーチル、デル・マーと舞台も同じで、先ずアケダクト競馬場から行きましょう。

ゴー・フォー・ワンド・ハンデキャップ Go for Wand H (GⅢ、3歳上牝、8ハロン)は fast の馬場に7頭が出走し、前走BCフィリー・アンド・メア・スプリントで4着したタリス Taris が4対5の断然1番人気。短距離得意の同馬にとっては1マイルが不安材料でしたが・・・。
ジョイント2番人気(4対1)スペリング・アゲイン Spelling Again の逃げをピタリと2番手でマークしたタリス、第4コーナーで並び掛けると、進路を外に取りながらも、更に外から迫る3番手追走の5番人気(11対1)メイ・リング Mei Ling に2馬身4分の1差を付け、1マイルを克服して期待に応えました。逃げたスペリング・アゲインが4分の3馬身差で3着。
サイモン・キャラガン厩舎のタリスは当初ゲーリー・スティーヴンスが騎乗する予定でしたが、同騎手が体調不良を訴えて欠場したため、ジョエル・ロザリオに乗り替わっていました。去年10月にキーンランドでレイヴン・ラン・ステークス(GⅡ、7ハロン)、今年8月デル・マーのランチョ・ベルナルディーノ・ハンデ(GⅢ、6.5ハロン)に勝ったのに続き、3つ目のG戦勝ちとなります。

次にチャーチル・ダウンズ競馬場の2鞍ですが、何故か現地の映像を見ることが出来ない状態で、最終オッズもレース展開なども情報が未着。判っている範囲で結果だけのレポートとなります。
先ずコモンウェルス・ターフ・ステークス Commonwealth Turf S (芝GⅢ、3歳、8.5ハロン)は、good の芝コースに2頭が取り消して11頭立て。前走ホーソン・ダービー(芝GⅢ)の2着馬で、9月にはこのコースでジェファーソン・カップ(芝GⅢ)に勝っているサハム Saham が1番人気になっていた筈です。
しかし結果は、11対1の人気だったアルマスティー Almasty の逃げ切り勝ち。サハムは10番手から追い上げたものの、勝馬からは4馬身4分の1差遅れての2着でした。更に3馬身半差でアローワンス戦に勝っただけのクオリティー・バード Quality Bird が3着。
ブラッド・コックス厩舎、ジョン・ケントン・コート騎乗のアルマスティーは、3走前にサラトガの芝コースでアローワンス戦に勝った馬で、今回がG戦初挑戦での初勝利でした。通算成績は10戦4勝、2着と3着が夫々1回づつという内容です。

続いては大一番、クラーク・ハンデキャップ Clark H (GⅠ、3歳上、9ハロン)。チャーチル・ダウンズ競馬場と言えば春開催のケンタッキー・ダービーが有名ですが、秋開催の目玉がこれ。1875年に創設されてから一度も中断することなく、今年が141回目となる伝統戦。現在ではGⅠ戦にまで昇格し、今年は fast の馬場に1頭が取り消しての8頭立て。前走BCクラシックでアメリカン・フェイロー American Pharoah の2着と気を吐いたエフィネックス Effinex が5対2の1番人気でした。
レースはミスター・ジー Mr. Z が逃げ、エフィネックスは前半5番手で待機。直線、一旦はファイエット・ステークス(GⅡ)勝馬のレース・デイ Race Day が先頭に立ちましたが、馬4頭分の外を通ったエフィネックスが一気にこれを交わすと、去年のクラーク覇者ホッパチュニティー Hoppertunity に4分の3馬身差を付けて見事人気に応えました。内から88対1の伏兵ルックス・トゥー・スペア Looks to Spare が伸びて首差の3着に入り、頭差でトラヴァース・ステークスの勝馬キーン・アイス Keen Ice が4着です。
ジェームス・ジャーキンス厩舎、マイク・スミス騎乗の4歳牡馬エフィネックスは、4月にアケダクトでエクセルシオ・ステークス(GⅢ)、7月にはベルモントでサバーバン・ハンデ(GⅡ)を制していましたが、GⅠ戦ではウッドワード・ステークス4着、ジョッキー・クラブ・ゴールド・カップ3着、BCクラシック2着と一歩づつ着順を挙げてきており、この日のクラークで遂に念願のGⅠ制覇を成し遂げました。

最後はデル・マー競馬場のシービスケット・ハンデキャップ Seabiscuit H (芝GⅡ、3歳上、8.5ハロン)。ハリウッド時代はサイテーション・ハンデとして知られていた一戦で、今年は9頭立て。ここ6戦で勝鞍は無いものの、去年のフォースターデイヴ・ハンデ(芝GⅡ)を制したシーク・アゲイン Seek Again が2対1の1番人気。
ジョイント7番人気(45対1)の伏兵マクロ・アクセス Macro Access が逃げましたが、2番手を追走したジョイント3番人気(7対2)のミッドナイト・ストーム Midnight Storm が直線入口で外からこれを交わすと、4番手を進んだ2番人気(5対2)のバル・ア・バリ Bal a Bali に1馬身4分の3差を付けて快勝。4分の3馬身差で5番手からジョイント7番人気のトゥーウインディートゥーホールロックス Toowindytohaulrox が3着に食い込み、後方2番手からゴール前急襲したシーク・アゲインはハナ差届かず4着まで。
フィリップ・ダマト厩舎、今回が初コンビとなるヴィクター・エスピノザ騎乗のミッドナイト・ストームは、去年のデル・マー・ダービー(芝GⅡ)に続きG戦は2勝目。今期は6月のシューメーカー・マイル(芝GⅠ)で1番人気に推されて2着。その後はダートのパシフィック・クラシック(GⅠ)で10着大敗、短距離に挑戦したエディー・リード・ステークス(芝GⅠ)でも逃げてバテ、6着に終わっていましたが、ここで復権の運びとなりました。

 

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