ロンシャンが閉鎖中のフランス競馬

さてフランス競馬、ご存知のように今年はロンシャン競馬場が改修工事に入るため閉鎖。全てのレースが他のコースに振り替えられるためローテーションにも若干の変更があるでしょう。
4月3日のG戦はサン=クルー競馬場で2鞍が組まれていましたが、その一つは従来ロンシャン競馬場で行われていたものでした。

先に行われたラ・フォース賞 Prix La Force (GⅢ、3歳、2000メートル)は本来ならロンシャンで開催されるもので、heavy の馬場に出走馬は僅かに4頭。4頭中3頭が既にシーズン・デビューを果たしていましたが、7対10の1番人気に推されたクロース・オブ・スターズ Cloth of Stars のみがシーズン初戦。2歳時の実績から当然のオッズでしょう。
3番人気(49対10)のヴィセラーノ Viserano が後続を8馬身も離しての大逃げ。クロース・オブ・スターズは最後方を悠々と進んでファンを冷や冷やさせましたが、一気に差を詰めると最後は鞍上が抑えるほどの余裕を見せ、ヴィセラーノに1馬身4分の1差を付ける快勝でした。更に1馬身4分の1差で2番人気(2対1)のガーリー Ghaaly が後方から追い込んで3着、残る1頭マガリ Magari は大差4着でゴールインしています。

ゴドルフィンが所有するクロース・オブ・スターズはアンドレ・ファーブル厩舎、ミケール・バルザロナ騎乗。その名の通りシー・ザ・スターズ Sea the Stars 産駒で、去年のクリテリウム・ド・サン=クルー(GⅠ)の2着馬。2戦目にシェーヌ賞(GⅢ)を制しており、G戦は2勝目となります。ギニーよりはダービー候補の1頭と言えるでしょう。

続くエドモン・ブラン賞 Prix Edmond Blanc (GⅢ、4歳上、1600メートル)は、従来からサン=クルー競馬場のカード。2頭が取り消して7頭立てとなり、やはりシーズン初戦となる実績上位のマイマーラ Maimara が7対5の1番人気。
スタートが良かった4番人気(31対5)のパレス・プリンス Palace Prince がハナを叩きましたが、1ハロン行った地点からは2番人気(22対5)スティルマン Stillman の逃げ。これを3番手辺りで追走したマイマーラが残り1ハロンで捉えると、粘るスティルマンに1馬身4分の3差を付けて人気通りの決着。2馬身半差で6番人気(9対1)のディエゴ・ヴァロー Diego Valor が最後方から3着に追い込んでいます。

ミケール・デルザングレ厩舎、グレゴリー・ブノア騎乗のマイマーラは、去年8月のドーヴィルで不良馬場のリューレー賞(GⅢ)を制しており、G戦2勝目となる重巧者。9月のムーラン・ド・ロンシャン賞(GⅠ)4着の実績がありますが、昨シーズン最後のサン・チャリオット・ステークス(GⅠ)では7着と期待を裏切っていました。
明け4歳の牝馬、馬場が渋った1マイルGⅠ戦での巻き返しが期待されます。

 

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