オブライエン vs ウェルド

今年の英ダービーはアイルランド調教馬のワン・ツー、デルモット・ウェルド厩舎のハーザンド Harzand がエイダン・オブライエン厩舎のユーエス・アーミー・レンジャー Us Army Ranger を破ったという結果は既に御存知でしょうが、昨日は二人のライヴァル関係が地元アイルランドのコーク競馬場でも再現することになりました。

舞台はミュンスター・オークス Munster Oaks (GⅢ、3歳上牝、1マイル4ハロン)。オークスと言っても古馬にも出走資格が与えられているレースで、yielding 、所により good to yielding の馬場に9頭が出走してきました。
今年が14回目となる新しいGⅢ戦ですが、過去10年でオブライエン厩舎とウェルド厩舎は夫々3勝づつと、ここでも実績は拮抗しています。今年はオブライエン厩舎が3頭を参戦させてきたのに対し、ウェルド厩舎はダービー馬と同じアガ・カーン殿下の新星シャムリーン Shamreen に全てを託します。ここ2戦、ゴウラン競馬場の未勝利戦と一般戦に連勝してきた成長株で、この馬が11対8の1番人気。

レースは2番人気(3対1)でオブライエン3頭の中では最も実績のあるプリティー・パーフェクト Pretty Perfect が逃げ、シャムリーンは4番手から。シャムリーンは3番手まで押し上げて直線に入り、そこから懸命に逃げ馬を追ったものの差は詰まらず、結局プリティー・パーフェクトが本命馬に4馬身差を付けて逃げ切ってしまいました。更に2馬身4分の1差で後方3番手から追い込んだ7番人気(20対1)のベスト・イン・ザ・ワールド Best in The World が3着。3着馬もオブライエン厩舎の1頭で、二人の対決、今回はオブライエン師に軍配が上がりました。
勝ったプリティー・パーフェクトにはコーム・オダナヒューが騎乗。前走愛1000ギニーは9着に終わりましたが、今期初戦でネイヴァンのリステッド戦(サルサビル・ステークス)に勝ち、続きブルー・ウインド・ステークス(GⅢ)で2着した馬。例によってガリレオ Galileo の娘で、距離が1マイル半に伸びたことで持ち味のスタミナが活きたのでしょう。愛オークスを目指すのが当然の流れ。
母ミラノヴァ Milanova はオーストラリアから繁殖牝馬として輸入された馬で、南半球の繁殖牝馬としては史上最高価格(300万ユーロ以上だそうな)で取引されたということです。

 

 

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