2016グローリアス・グッドウッド初日

カレンダーの関係でしょう、いつもより若干早くグッドウッド競馬場のグローリアス・ミーティングがスタートしました。例年は7月末から8月の頭に掛かりますが、今年は7月中に日程を終えてしまいます。
7月26日の火曜日から30日の土曜日までの5日間、合計13鞍のG戦が行われるのは例年通りです。

そのグッドウッド競馬場、good to firm 、所により good の馬場で行われた初日のG戦は2鞍。先ず皮切りはヴィンテージ・ステークス Vintage S (GⅡ、2歳、7ハロン)です。
一昨年の勝馬ハイランド・リール Highland Reel は先日キングジョージに勝ち、去年の勝馬ガリレオ・ゴールド Galileo Gold は今年の2000ギニー馬。レース名通りヴィンテージな2歳戦ですが、今年は1頭が取り消して9頭立て。前走ニューマーケットのサパラティヴ・ステークス(GⅡ)で1・2着した2頭が共に出走してきましたが、2着だったウォー・ディクリー War Decree が6対4の1番人気。勝ったポイントン Boynton は3ポンドのペナルティーを背負っており、2着馬の方により成長の余地が見られた、というのがオッズ逆転の要因です。

6番人気(25対1)のリプトン Repton が逃げましたが、2ハロン地点からは3番人気(13対2)のサンダー・スノー Thunder Snow が替って先頭。これを先行して追走していたウォー・ディクリー、外に出しながら残り1ハロンで先頭に立つと、サンダー・スノーに1馬身4分の3差を付けて人気に応えました。後方から追い込んだボイントンは更に1馬身差の3着、ペナルティー3ポンドが無くても今回は勝馬の方が上回ったと見るべきでしょう。
勝ったウォー・ディクリーはエイダン・オブライエン厩舎、ライアン・ムーア騎乗で、6月にレパーズタウンの7ハロンでデビュー勝ちした馬。2戦目の前走こそ2着でしたが、これで2000ギニー候補に挙がってきました。オッズはレース前の25対1から10対1に急上昇し、目下の所3番人気。1番人気(7対2)のカラヴァッジョ Caravaggio 、2番人気(8対1)チャーチル Churchill と、人気の上では何れもオブライエン厩舎の馬が早くも独占した来年のクラシック戦線です。
このあとはシャンペン・ステークスかナショナル・ステークス。父ウォー・フロント War Front はダンジグ Danzig 産駒でもあり、ダービー云々という血統ではないでしょう。

続いてはレノックス・ステークス Lennox S (GⅡ、3歳上、7ハロン)。8頭が出走し、去年の2着馬ダッチ・コネクション Dutch Connection が9対4の1番人気。去年2着以降はずっと1マイル専門に使われてきましたが、それ以来の7ハロンの方がこの馬に合っているという評価です。
パーマー厩舎の3歳馬で3番人気(13対2)のギフテッド・マスター Gifted Master が逃げましたが、1ハロン地点からは同じパーマー厩舎で2番人気(5対2)のホーム・オブ・ザ・ブレイヴ Home Of The Brave が替ってハナに立ち、ギフテッド・マスターは2番手に控えます。しかしパーマー厩舎の2頭を纏めて交わしたのが、中団で待機していた本命のダッチ・コネクション、ホーム・オブ・ザ・ブレイヴに1馬身4分の3差を付けてこちらも期待に応えました。更に1馬身4分の3差でギフテッド・マスターが3着に入り、パーマー厩舎は2・3着。

1・2着は共にゴドルフィンの馬。勝ったダッチ・コネクションはチャーリー・ヒルズ厩舎で、騎乗していたのはニュージーランドから短期契約で渡英しているジェームス・マクドナルド。豪州でゴドルフィンの馬に騎乗している若手です。
今年4歳のダッチ・コネクションは、3歳時にロイヤル・アスコットの7ハロンでジャージー・ステークス(GⅢ)に勝っており、G戦は2歳時のアコーム・ステークス(GⅢ)を加えて3勝目。去年はそのあとジャン・プラ賞2着、このレノックスでも2着と惜敗。今期はサンダウン・マイル(GⅡ)で2着、ロッキンジ9着に続いて前走、アスコットのサマー・マイル(GⅡ)でも2着と一歩勝ち運に恵まれませんでしたが、漸く溜飲を下げた形です。次はフランスかアメリカ遠征を計画している由。

 

 

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