クラシカル・ウィークエンド
いよいよ今年最初のクラシック、2000ギニーと1000ギニーの舞台が整いました。今日3日が2000ギニー、明日の日曜日に1000ギニーが行われます。もちろんニューマーケット競馬場のスプリング・ミーティング。
この二日間、他にもパターン・レースが行われますが、それは結果のみ報告として。
両クラシック共、枠順が発表されていますから、ザッと紹介しておきましょう。先ずは2000ギニー、全部で15頭立て。2000ギニーの創設は1809年ですから、今年は第200回の記念の年でもありますな。
01 プラン Plan
02 ニュー・アプローチ New Approach
03 ドリーム・イーター Dream Eater
04 アルファター Alfathaa
05 パーフェクト・ストライド Perfect Stride
06 ファイアサイド Fireside
07 スタッブズ・アート Stubbs Art
08 バハミアン・キッド Bahamian Kid
09 イブン・カルダン Ibn Khaldun
10 ヘンリーザナヴィゲイター Henrythenavigator
11 モイナハン Moynahan
12 スティミュレーション Stimulation
13 レイヴンズ・パス Raven’s Pass
14 ストライク・ザ・ディール Strike The Deal
15 シンティロ Scintillo
ご存知のように、人気はニュー・アプローチに被っていますね。7対4になる予測。日本風に言えば2.75倍。去年5戦5勝、今年はトライアルを使わず、本番直行です。
2番枠を気にする向きもあるようですが、スターティング・ストールがコースの中央に置かれますから、それほど内埒沿いを走ることにはなりませんので、ボルガー師は楽観しているようです。
ニュー・アプローチに問題があるとすれば、気性面ではないか、と私は考えています。レースではこれまで問題がなかったのですが、事前のパレードなどでは回りを随分手こずらせたようです。カラーではパドックからコースに向かうアーチを「頑」として通らなかったそうですね。
そこでボルガー師が取ったのは「ポニー作戦」。ポニーを装鞍からスタートまで同道させ、馬を落ち着かせようというもの。アメリカの競馬ではよく見られる行動ですね。
英語でポニーイング Ponying と言うそうですが、これがイギリスの競馬で認められたのは2006年5月から。ヨーロッパでは珍しい光景でしょう。
今日のニューマーケット、ニュー・アプローチに同道するポニーが見られるのでしょうか。ボルガー陣営では、2000ギニーの勝ち負けに係わらずエプサム・ダービーは回避する意向のようです。これもエプサム独特の熱狂が馬に与える影響を考えているような気がしますね。
2番人気はゴドルフィンを代表するイブン・カルダン。2歳時5戦4勝、レーシング・ポスト・トロフィーの覇者ですね。これもギニーが3歳初戦の本番直行路線です。
ゴドルフィンは他に2000ギニー候補としてファスト・カンパニーとリオ・デ・ラ・プラタを用意していましたが、前者は事前の血液検査の結果が思わしくなく回避、後者はよりコースが適しているフランス2000ギニー狙いに変更しました。
3番人気が前走を叩いて明らかに良化しているレイヴンズ・パス。デューハースト・ステークスの雪辱なるか・・・。
他ではオブライエン厩舎の2頭、ヘンリーザナヴィゲイターとプランも捨て難いし、未知のシンティロあたりが伏兵か。
続いて1000ギニー、こちらも同数の15頭。その枠順は、
01 フランチェスカ・ドゴルジョ Francesca d’Gorgio
02 ローレルディーン・ゲール Laureldean Gale
03 ロイヤル・コンフィデンス Royal Confidence
04 レディー・ドーヴィル Lady Deauville
05 ソアショー・アブー Saoirse Abu
06 ナフード Nahoodh
07 キッティー・マッチャム Kitty Matcham
08 セイヴディスダンスフォーム Savethisdanceforme
09 スペイシャス Spacious
10 マックス・ワン・トゥー・スリー Max One Two Three
11 ムサバラ Muthabara
12 ラッシュ・ラッシズ Lush Lashes
13 ナタゴラ Natagora
14 インフォーリブル Infalible
15 スピンニング・ルーシー Spinning Lucy
前評判は3強。ナタゴラ、インフォーリブル、ムサバラですが、メイ・ヒル・ステークスを制した無敗のスペイシャスも差がなく、まぁ4強決戦でしょうか。事前のオッズは3.75倍のナタゴラが1番人気、次いでインフォーリブルとスペイシャスが5倍、ムサバラは6倍の予測です。
ただ金曜の調教後、ムサバラがあわや故障、というニュースが飛び込んできてニューマーケットに緊張が走りました。ダンロップ師によると、朝の調教後、馬が左前脚を痛がったそうです。診察の結果、掠り傷が見つかったようで、懸命に湿布で癒して様子を見ている由。現在のところ出走に踏み切る予定だそうですが、まだ先は長いですから、直前取り消しがあるかも知れません。
ソアショー・アブーだって実績はありますし、いずれにしても激戦必死。日曜日が楽しみですね。結果は出次第レポートということで。
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