フランケル4頭目のG戦勝馬
凱旋門賞が終わって1週間のフランス競馬、昨日の土曜日は同じシャンティー競馬場を舞台に2歳馬によるコンデ賞 Prix de Conde (GⅢ、2歳、1800メートル)が行われました。
戦後暫くはロンシャン競馬場で行われてきましたが、改築とは関係なく去年からシャンティーに戻されたレース。そもそもレース名の「コンデ」とはシャンティー城の持ち主の名前ですから、レースが創設されたのもシャンティー競馬場でした。
ですから古巣に戻されたというべきで、今年は good の馬場に僅か5頭立て。オーナーがドイツの牧場でありながらアンドレ・ファーブル師が管理するヴァルドガイスト Waldgeist が6対5の1番人気に支持されていました。9月8日にシャンティの新馬戦(1600メートル)に勝ったばかりの1戦1勝馬です。
2番人気(6対4)のハイ・アルファ High Alpha が逃げ、ヴァルドガイストは3番手追走。最後は2番手に付けた3番人気(42対10)のフランクース Frankuus 、4番手から追い込む4番人気(11対1)のプリンツ・ロドヴィーグ Prinz Hlodowig にヴァルドガイストを加えた三つ巴となり、3頭が横一線でゴール。写真判定の結果、フランクースが首差でプリンツ・ロドヴィーグを抑え、ヴァルドガイストは短頭差の3着でした。
勝ったフランクースは英国のマーク・ジョンストン厩舎が送り込んだ馬で、イオリッツ・メンディザバル騎乗。ジョンストン師はこのレース初勝利ですが、去年のロビン・オブ・ナヴァン Robin Of Navan (ハリー・ダンロップ厩舎)に続き英国調教馬の2連覇となりました。メンディザバルは2008年のナヴァル・オフィサー Naval officer に次いで2勝目。
フランクースはヘイドック競馬場の7ハロン戦でデビュー勝ち。父は今年が初産駒となるフランケル Frankel で、この時点では父の4頭目の勝馬でした。2戦目にロイヤル・アスコットのチェシャム・ステークス(リステッド戦)に挑戦して5着でしたが、G戦に挑んだのは今回が初めて。前走ヘイドックのリステッド戦(1マイル)に続く連勝となります。
ここまでフランケル産駒のG戦勝馬は3頭、プリンセス・マーガレット・ステークス(GⅢ)のフェア・イーヴァ Fair Eva 、ラウザー・ステークス(GⅡ)のクイーン・カインドリー Queen Kindly 、オマール賞(GⅢ)のトゥリフォー Toulifaut と名乗りを上げてきましたが、何れも牝馬。フランクースが父にとって4頭目、牡馬としては最初のG戦勝馬となりました。
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