イスパハン賞、今年は・・・

日曜日はアイルランドの他に、フランスのシャンティー競馬場でもG戦が2鞍行われています。最初に行われたイスパハン賞 Prix d’Ispahan (GⅠ、4歳上、1800メートル)は、去年はエイシンヒカリが制したことで日本でも大きく取り上げられましたが、今年はどうだったのでしょうか。

ということでシャンティーは good 、イスパハン賞は1頭が取り消して5頭立て。去年とは比較にならないほど寂しいメンバーになりましたが、前走ガネー賞(GⅠ)で前が塞がる不利がありながらも勝馬クロース・オブ・スターズ Cloth of Stars に短首差まで迫ったザラク Zarak が4対5の圧倒的1番人気に推されました。
逃げたのは、英国から遠征した最低人気(17対1)のロビン・オブ・ナヴァン Robin Of Navan 。これを2番人気(23対10)のメークタール Mekhtaal が追走し、ザラクが3番手の外、内に3番人気(37対10)のアシェレット Usherette が並んで追走し、4番人気(116対10)ディクトン Dicton が後方。
この流れが直線も続き、ロビン・オブ・ナヴァンがあわや逃げ切りと思えるまで粘りましたが、最後はメークタールが首差捉えての差し切り勝ち。半馬身差でアシェレットが3着で入線し、ザラクは前走の様な走りが見られず、最後はスミオンも追うのを止めて最下位での入線と期待を裏切りました。

勝ったメークタールはアル・シャカブの所有する4歳馬で、ジャン=クロード・ルジェ厩舎、グレゴリー・ブノワ騎乗。勝ち星は去年のオカール賞(GⅡ)以来のことで、2番人気で臨んだ仏ダービーは8着、パリ大賞典も4着に終わっていました。今期はダルクール賞(GⅡ)2着から始動し、次走はロイヤル・アスコットのプリンス・オブ・ウェールズ・ステークス「GⅠ」になる予定だそうです。そして秋は英愛のチャンピオン・ステークスが目標。
一方敗れたザラク、今回は距離の1800メートルが短過ぎたと思われ、来月のサン=クルー大賞典での巻き返しが期待されます。スミオンはそれも考え、敢えて無理はさせなかったのでしょう。

失望に終わったザラクのアガ・カーン陣営、次のヴィコンテッス=ヴィジエ賞 Prix Vicomtesse Vigier (GⅡ、4歳上、3000メートル)で何とか面目を保ちました。去年はサン=クルーの3100メートルで行われましたが、今年はシャンティー。そもそも4頭しか登録が無かったところに1頭が取り消し、出走してきたのはたった3頭。実績段違いのステイヤー、ヴァジラバド Vazirabad が1対5の「負けるはずがない」1番人気。
しかし、実際はヒヤヒヤもの。レースの映像が無いので良く判りませんが、スタートから先頭を走ったヴァジラバドでしたが、終い勝負となって一旦は2番手を進んだ3番人気(13対2)のシリウス Sirius に交わされ敗戦か。しかし再び盛り返した大本命、何とかゴールではシリウスを短首差で差し返して勝ちを拾ったようです。2番人気(31対10)のトラヴェリング・マン Travelling Man は3番手を回ってきただけで1馬身半差の3着。完全な駆け引き競馬に終始したようでした。

ブログではお馴染みのヴァジラバド、アガ・カーンがオーナー、アラン・ド・ロワイヤー=デュプレ厩舎、クリストフ・スミオンのコンビで、ヴィコンテッス=ヴィジエ賞はコースは違えど2連覇。去年はこのレースの後サン=クルー大賞典ら出走して7着と敗れましたが、敗因は距離不足。
今年はその轍は踏まず、恐らくアスコット・ゴールド・カップに向かうことでしょう。前走のドバイ・ゴールド・カップからの連勝で、アスコットで3連勝となるか。

 

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください