休戦記念日でフィナーレ

テレビを見ていたら、昨日11月11日は様々な「何とかの日」というのがあったそうで、独身の日だとかチンアナゴの日には笑ってしまいました。しかし古い人間にとって11月11日と言えば、何たってアーミスティス・デイでしょ。第一次世界大戦の休戦記念日で、激戦地だったフランスは国の祝祭日でもあります。
それともう一つ、最近ではこの日がフランスの平場G戦最終日ということで定着しているようで、昨日はトゥールーズ競馬場でフィーユ・ド・レール賞 Prix Fille de l’Air (GⅢ、3歳上牝、2100メートル)が行われました。パターン・レース・システムが導入された当時はサン=クルー競馬場で施行されていましたが、1997年からトゥールーズに移管されています。

今年は heavy の馬場に13頭の牝馬、古馬6頭に3歳馬7頭という顔ぶれが揃いました。人気は古馬に集中したようで、1番人気から3番人気までを古馬が占め、去年のこのレースで2着した4歳馬のファイヴ・フィフティーン Five Fifteen が13対5の1番人気に支持されていました。
7番人気(18対1)のアヴェニュー・ダルジャン Avenue Dargent が逃げましたが、中間地点からは替わって10番人気(40対1)のレスティアーナ Restiana が先頭。そのまま良く粘りましたが、2番手に付けた5番人気(92対10)のパウダー・スノー Powder Snow が残り1ハロンで前を捉えると、そのまま3馬身差を付ける完勝です。中団の内から伸びた3番人気(48対10)のローゼンタール Rosental が2馬身半差で3着に入り、人気のファイヴ・フィフティーンは後方待機策も5着まで。終わって見れば3歳馬のワン・ツー・フィニッシュでした。

アンリ=アレックス・パンタル厩舎、オーレリアン・ルメートル騎乗のパウダー・スノーは、ゴドルフィン所有の3歳馬。2歳時は英国のチャーリー・アップルビー厩舎に所属して4戦未勝利。その後パンタル師の元に転厩し、3歳初戦ロワイアンの2300メートル戦を2着以下に14馬身差を付けて圧勝し、続くサン・マローの1800メートル戦も4馬身差の大勝。連勝で張横競馬に殴り込みをかけましたが流石に壁は厚く、サンドリンガム賞(GⅡ)5着など入着は果たせませんでした。
しかし8月末にドイツのバーデン=バーデンに遠征してリステッド戦(バーデン=バーデン・カップ、1400メートル)で2着すると、続いて9月にはケルンのリステッド戦(ケルナー・シュトゥーテンプライス、1900メートル)に勝って3勝目。10月の前走はイタリアに遠征し、彼の地のヴェルメイユ賞に相当するリディア・テシオ賞(GⅠ)に挑戦して6着となり、昨日のトゥールーズで行われた最後のG戦を制したことになります。

以上で今年のヨーロッパ競馬G戦は全て終了しました。このコーナーは来年3月まで、長いシーズン・オフに入ります。

 

 

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