今年最初の土曜競馬
1月7日は今年最初の土曜日、アメリカG戦シリーズは当初5鞍のG戦が予定されていましたが・・・。
南国フロリダではガルフストリーム・パーク競馬場でG戦2鞍が行われるはずでしたが、スケジュールの見直しからハッチェソン・ステークス Hutcheson S (GⅢ、3歳、6ハロン)は延期か中止か、いずれにしても施行は取りやめとなり、この日行われたのはダニア・ビーチ・ステークス Dania Beach S (芝GⅢ、3歳、7.5ハロン)のみでした。firm の芝コースに新3歳馬8頭が参戦。出走馬中唯一のG戦勝馬メイド・ユー・ルック Made You Look が6対5の1番人気。
本命馬と同じ厩舎で4番人気(8対1)のスクアドロン Squadron が逃げ、メイド・ユー・ルックは5番手追走。4番手を進んだ7番人気(45対1)のクライズ・イメージ Clyde’s Image が早目に仕掛けて先頭で直線に入りましたが、外から伸びたメイド・ユー・ルックがクライズ・イメージを2馬身半差捉えて堂々人気に応えました。6番手から追い込んだ5番人気(8対1)のシラズ Shiraz が半馬身差の3着。
トッド・プレッチャー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のメイド・ユー・ルックは、3戦目にサラトガでウイズ・アンティシペイション・ステークス(芝GⅡ)に勝ち、BCジュヴェナイル・ターフでは6着と期待を裏切っていました。これが3歳デビューで、本来の走りを取り戻したと言えそうです。3歳の芝路線では有力な1頭。
一方、年初から雨続きで大荒れのカリフォルニア。サンタ・アニタ競馬場ではこの日も芝のG戦2鞍を含めて3鞍のG戦が予定されていましたが、最初のラス・シネガス・ハンデキャップ Las Cinegas H (芝GⅢ、4歳上牝、6.5ハロン)はダートコースに変更となり、G戦から降格することは確実でしょう。去年は4月のレースでしたが、そもそも施行時期が全く変わってしまい、レースの格自体に疑問符が付きます。
G剥奪ということで簡単な報告に止めると、sloppy の泥んこ馬場に1頭が取り消して4頭立て。10か月ぶりの実戦ながらG戦入着実績のあるカデット・ローニ Cadet Roni が3対2の1番人気。しかし勝ったのは2番人気(9対5)のウォッチ・ディス・キャット Watch This Cat でカデット・ローニは3着敗退。
勝ったウォッチ・ディス・キャットはリチャード・バルタス厩舎、コーリー・ナカタニ騎乗の5歳牝馬で、昨年秋のアローワンス戦連勝に続く3連勝。ステークスはカナダのGⅢに一度走っただけ(5着)という成績で、アメリカのステークス自体初挑戦でした。
続くシェイム・ステークス Sham S (GⅢ、3歳、8ハロン)は本来ダート・コースのレースなので問題無し。7頭が出走し、12月3日にデル・マーでデビュー勝ちしたばかりのアメリカン・アンセム American Anthem がイーヴンの1番人気。
そのアメリカン・アンセムがスタートから先手を取っての逃げ。これを2番人気(8対5)のゴームリー Gormley が2番手でピタリとマークし、向正面では早くも2頭のマッチ・レース。2頭の叩き合いは直線でもずっと続き、外のゴームリーを内からアメリカン・アンセムが差し返す形で並んでのゴール。写真判定の結果、ゴームリーがアメリカン・アンセムを頭差抑えていました。3着は13馬身の大差が開き、4番手を進んだ4番人気(11対1)のビッグ・ヒット Big Hit が流れ込んでいます。
ジョン・シェリフス厩舎、ヴィクター・エスピノザ騎乗のゴームリーは、前走BCジュヴェナイルこそ7着と敗退しましたが、その前は無敗でフロントランナー・ステークス(GⅠ)を制したGⅠホース。これで4戦3勝、出遅れて競馬にならなかったBCを無視すれば、今年のクラシック戦線で最前線に立つ1頭です。
最後は、本来なら芝コースで行われる筈のサン・ガブリエル・ステークス San Gabriel S (芝GⅡ、4歳上、9ハロン)。結局大雨のためダート・コースに変更となり、どうやらダートのGⅢに格下げされることが決定的なようです。4頭が回避して8頭立て、BCマイルこそ7着ながらGⅠ馬のリング・ウィークエンド Ring Weekend が8対5の1番人気。問題は泥んこ馬場への適性でしょう。
1番枠から出た4番人気(6対1)のブルー・トーン Blue Tone が逃げ、リング・ウィークエンドは5番からの競馬。結局こうした馬場では前に行った馬が有利で、ブルー・トーンが直線では3番手を進んだ5番人気(8対1)のイッツインザポスト Itsinthepost に交わされながらも、再び差し返しての逃げ切り勝ち。イッツインザポストに1馬身4分の1差を付けていました。後方2番手から追い上げた2番人気(7対2)のトゥエンティートゥエンティーヴィジョン Twentytwentyvision が同じく1馬身4分の1差の3着に入り、リング・ウィークエンドは5着敗退。
ロバート・ヘス厩舎、ケント・デサーモ騎乗のブルー・トーンは、これがG戦初制覇となる8歳せん馬で、雨に恵まれた勝利ということでしょう。去年のBCシリーズではマラソンで3着しており、前走ネイティヴ・ダイヴァー・ステークス(GⅢ)では4着でした。本来の芝コースでは荷が重かったかも。
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