格上げされたアイルランドの新たなG戦

途中でダウンしましたが、昨日に引き続いて先週末の競馬レポートを続けます。今日は4月9日の日曜日に世界各地で行われたG戦から、先ずはアイルランド編。

yielding の馬場で行われたナース競馬場のG戦は2鞍。最初のグラッドネス・ステークス Gladness S (GⅢ、3歳上、7ハロン)は本来カラー競馬場が舞台ですが、カラーは目下改装工事中。今年のオープニングはギニー開催の5月第2週が予定されていますから、それまでのレースはアイルランド各地のコースに分散されて施行されています。
ということでナースが舞台となったグラッドネス、今年は3歳馬の挑戦は無く、古馬のみの5頭立て。中でも昨年秋にマトロン、サン・チャリオットとGⅠ戦を連勝したオブライエン厩舎のアリス・スプリングス Alice Springs がシーズン・デビューを迎えるとあって、6対4の1番人気。もちろん仕上げ途上で、GⅠ勝ちのペナルティーも課題でしょう。

2番人気(2対1)のブルー・デ・ヴェガ Blue De Vega が逃げ、アリス・スプリングスは2番手を追走。本命馬も逃げ馬との差を詰め始めましたが、ここに加わってきたのが最後方に待機していた3番人気(9対2)のダイアモンド・フィールズ Diamond Fields 。最後は3頭の叩き合いとなり、ダイアモンド・フィールズがアリス・スプリングスに半馬身差を付けて差し切り勝ち。更に半馬身差でブルー・ド・ヴェガが3着でした。
勝ったダイアモンド・フィールズは、今年から父トミーから厩舎を引き継いだフォジー・スタック師が管理する4歳馬で、クリス・ヘイズ騎乗。3歳時は重馬場のロイヤル・アスコットでサンドリンガム・ハンデで2着。そのあとはアメリカでG戦に3戦し、ベルモントのサンズ・ポイント・ハンデ(GⅡ)では2着していました。今年もロイヤル・アスコットを経由してニューヨークに遠征する予定だそうで、先ずは幸先良いスタートを切ったと言えるでしょう。
アリス・スプリングスはライアン・ムーアを背に2着惜敗でしたが、負担重量とシーズンが始まったばかりということを考えれば、こちらも順調に4歳シーズンを迎えたと言えそう。目標は未だ未だ先です。

ナースのもう一鞍は、アレッジド・ステークス Alleged S (GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン)。去年まではカラー競馬場のリステッド戦でしたが、今年からGⅢに格上げされました。恐らく来年からは本来のカラーが舞台となるでしょう。2003年にリステッド戦として創設され、今年が15回目。1頭が取り消して5頭立てで行われ、ここもオブライエン/ムーア・コンビでダービー2着のユーエス・アーミー・レンジャー US Army Ranger がイーヴンの1番人気。
こちらも逃げたのは2番人気(11対4)のサクセス・デイズ Success Days で、本命馬は3番手に待機。しかし逃げ馬を捉えたのは、英国から遠征してきた4番手追走の3番人気(6対1)エア・パイロット Air Pilot の方で、サクセス・デイズを頭差捉えていました。ユーエス・アーミー・レンジャーはダービー以降の成長が今一つで、3馬身4分の1差離されての3着敗退。

レイフ・ベケット厩舎、フラン・ベリー騎乗のエア・パイロットは今年8歳になるG戦の常連せん馬で、G戦勝ちは6歳時カラーのインターナショナル・ステークス(GⅢ)、7歳時シャンティーのラ・クープ(GⅢ)に続く3勝目。あくまでも重馬場のGⅢで勝負になるタイプで、未だ未だ自己条件なら侮れない存在と言えるでしょう。

 

 

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