2017年チェスター5月開催3日目

トライアルを中心にしたチェスター競馬場の5月開催、昨日がその最終日でした。フィナーレで行われたダービー・トライアルの前に、この日唯一のG戦を先に取り上げましょう。

オーモンド・ステークス Ormonde S (GⅢ、4歳上、1マイル5ハロン84ヤード)です。当初は12頭が出走する予定でしたが、昨夜は一晩中雨が降り続いたチェスター、馬場発表は good のままでしたが、重馬場を嫌って3頭が取り消し、9頭立てになってしまいました。
このレースを得意にしているサー・マイケル・スタウト厩舎も、雨が1滴でも降ったら走らないという有力馬ミッドターム Midterm を取り消してしまったため、レースの興味は若干殺がれた感があります。前日のG戦を独占したエイダン・オブライエン厩舎、ライアン・ムーア騎乗のユーエス・アーミー・レンジャー US Army Ranger がミッドタームが出ていたとしても2対1の1番人気。去年のチェスター・ヴァーズ勝馬で、そのあとダービー2着。ダービー後は今一でしたが、今期は既にアレッジド・ステークス(GⅢ)3着を使われて、そろそろ勝鞍が欲しい所でしょう。

先ず3番人気(13対2)のダイアモンズ・プール・モア Diamonds Pour Moi が逃げましたが、1ハロン進んだところで6番人気(9対1)のウイニング・ストーリー Winning Story が替わって先頭。これを離れず追走していたユーエス・アーミー・レンジャーが3ハロン地点から2番手に上がり、残り1ハロンで先頭に立ったのを見計らうように並び掛けたのが2番人気(7対2)のウエスタン・ヒム Western Hymn 、ゴール寸前で本命馬を短首差捉えてオブライエンの独占を阻みました。4分の3馬身差で中団から伸びた4番人気(15対2)のデュレット Duretto が3着。
久し振りに勝名乗りを上げたウエスタン・ヒムは、ジョン・ゴスデン厩舎、ランフランコ・デットーリ騎乗。オブライエン/ムーアに一泡吹かせるのはこのコンビでしょう。今年8歳になるウエスタン・ヒムは、3歳の12月に去勢手術をしてせん馬に。4歳初戦はいきなりゴードン・リチャーズ・ステークスとブリガディア・ジェラード・ステークスとGⅢに連勝して大いに期待されましたが、それからは惜しいレースが続き、GⅠ戦で3度も3着になったものの10連敗。昨シーズンの最後に漸くケンプトンのリステッド戦に勝ちましたが、仕掛けるタイミングの難しいタイプとして定着してしまいました。
今回はデットーリの好判断、これが4つ目のGⅢ戦勝利で、3歳時のGⅡ戦(ユージェーヌ・アダム賞)を加えてG戦5勝となりました。せん馬のため使えるGⅠ戦は限りがありますが、もう一花咲かせたいところでしょう。

さて以上でチェスター5月開催のG戦は全て終了しましたが、最終日にはリステッド戦に降格されたダービー・トライアルの一つディー・ステークス Dee S (3歳牡せん、1マイル2ハロン70ヤード)も行われています。
結果だけ記しておくと、ここも4対5の圧倒的1番人気に支持されたオブライエン/ムーアのクリフス・オブ・モハー Cliffs of Mohar が2着に1馬身半差で勝ち、期待に応えています。

追って追って漸くエンジンが掛かるという勝ち方で、瞬発力に欠ける印象でしたが、2歳時に2戦目で初勝利を挙げて以来、6か月以上の間隔が開いてのレースだったこともあるのでしょう。これまたガリレオ Galileo 産駒ということで、スタミナは間違いなし。オブライエン師のダービー隠し玉とでも呼べる存在でしょうか。
ムーアの選択肢がまた一つ増えたことになります。

 

 

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