プリークネス以外の土曜競馬

アメリカ三冠の第2弾、プリークネス・ステークスを先にアップしましたので、後はゆるゆると5月20日のアメリカ競馬G戦を見て行きましょう。

先ずプリークネスの舞台だったピムリコ競馬場から、残る3鞍のG戦。レース順に回顧すると、最初はメリーランド・スプリント・ステークス Maryland Sprint S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。この時点では未だメイン・コースは good の発表で、9頭が出走し、前走カウント・フリート・スプリント・ハンデ(GⅢ)を含めて4連勝中、短距離界の新星フィットモア Whitmore が6対5の1番人気。
鋭いダッシュで飛び出したのは、2番人気(8対5)のGⅠ馬エー・ピー・インディアン A.P.Indian 。フィットモアは直ぐに2番手に付けましたが、行きたがる他馬を先にやって一旦は4番手に控え、直線では大外から末脚を爆発させると、先頭で粘るエー・ピー・インディアンを半馬身差し切って人気に応えました。3番手を進んだ7番人気(31対1)のオウサム・バナー Awesome Banner が頭差の3着。
ロン・モケット厩舎、リカルド・サンタナ騎乗のフィットモアは、これで5連勝、G戦も2連勝。去年はケンタッキー・ダービーに挑戦したほどの器で、ダービー19着大敗の後12月まで休んで短距離路線に変更。スプリントでは負け無しの4歳せん馬です。

次は芝コースのギャロレット・ステークス Gallorette S (芝GⅢ、3歳上牝、8.5ハロン)。芝コースは適度にクッションが効いた good で、2頭が取り消して8頭立て。今期G戦で連続2着となっているエリーシャズ・ワールド Elysea’s World がイーヴンの1番人気。
最低人気(66対1)の伏兵カム・トゥー・ミスチーフ Come to Mischief が逃げ、エリーシャズ・ワールドは後方2番手から末脚を活かす作戦。しかし2番手に付けた3番人気(9対2)のカンボディア Cambodia が第4コーナーで逃げ馬を捉えて一気にスパート、3番手を進んだ2番人気(5対2)のオン・リーヴ On Leave に2馬身差を付ける快勝です。エリーシャズ・ワールドも最後で懸命に追い上げましたが、半馬身及ばず3着まで。
トーマス・プロクター厩舎、フロラン・ジェルー騎乗のカンボディアは、これがG戦初勝利となる5歳馬。去年は2戦しか出来ませんでしたが何れも勝ち、今期は一般ステークスに3戦続けて3着となり、今回が4戦目での初勝利。前走ローレル競馬場のダーリア・ステークス3着からのステップ・アップでした。

プリークネス・ステークスの前に行われたのが、やはり芝コースの牡馬戦で今年116回目を迎える伝統のディクシー・ステークス Dixie S (芝GⅡ、3歳上、8.5ハロン)。10頭が出走し、去年ユナイテッド・ネーションズ・ステークスでGⅠ戦を制したワールド・アピール World Appeal が5対2の1番人気。
レースは1番枠から出た6番人気(17対1)のセキュリティー・リスク Security Risk が逃げ、ワールド・アプルーヴァルは2番手に付けて何時でも抜け出せる構え。牝馬版のギャロレットと同じような流れとなり、第4コーナーで逃げ馬を外から捉えたワールド・アプルーヴァル、4番手を進んだ2番人気(7対2)のプロジェクテッド Projected に2馬身4分の1差を付けて堂々人気に応えました。6番手から伸びた4番人気(4対1)のブラックタイプ Blacktype が2馬身4分の1差で3着。
マーク・カッセ厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のワールド・アプルーヴァルは、これがG戦4勝目となる5歳牡馬。去年のユナイテッド・ネイションズの後はアーリントン・ミリオン7着、ノーザン・ダンサー(カナダGⅠ)3着、カナダ国際8着と勝ち星には恵まれませんでしたが、堅実にGⅠ戦でも活躍できるタイプ。今期初戦タンパ・ベイの一般ステークス(ウォッカ・ターフ・クラシック)に勝っての連勝で、不思議なことに連勝したのは、今回がキャリア上初のことでした。

次はケンタッキーに戻ってチャーチル・ダウンズ競馬場。この日のG戦は2鞍で、最初はメイトロン・ステークス Matron S (GⅢ、3歳上牝、8.5ハロン)。メイトロンと言えばアーリントン・パーク競馬場で行われてきた歴史の古い牝馬戦ですが、チャーチル・ダウンズで同名のレースが新設、と思いきやアーリントンから初めてここに移設された由。将来もチャーチルなのか今年限りの例外なのかは不明ですが、今回が80回目となる伝統戦です。fast の馬場に2頭が取り消しての11頭立て。G戦に2連勝し、前走インサイド・インフォメーション・ステークス(GⅡ)では5着に終わったカーリンズ・アプルーヴァル Curlin’s Approval が9対10の1番人気。
レースは7番人気(28対1)のインプロフ Improv が逃げてゴール寸前まで粘りましたが、前半は9番手で控えていた3番人気(5対1)のウォークアバウト Walkabout が直線で外から急襲し、ゴール寸前インプロフを首差捉えての差し切り勝ちです。同じく7番手から伸びた5番人気(21対1)のディヴァイン・エレガンス Divine Elegance が2馬身4分の1差で3着に入り、カーリンズ・アプルーヴァルは6番手追走も7着敗退。
イアン・ウイルケス厩舎、ブライアン・ジョセフ・ヘルナンデス騎乗のウォークアバウトは、これがステークスもG戦も初勝利となる4歳馬。前走キーンランドのアローワンス戦に勝っての連勝で、前々走フォールズ・シティー・ハンデ(GⅡ)3着がG戦での初入着でした。3歳時にはインディアナ・オークス(GⅡ)に出走して5着に入っています。

チャーチル・ダウンズのもう一鞍は、歴史あるルイヴィル・ハンデキャップ Louisville H (芝GⅢ、3歳上、12ハロン)。12頭が出走し、一昨年のマンノ・ウォー・ステークス(GⅠ)勝馬トゥワイライト・エクリプス Twilight Eclipse が、10か月間も勝鞍に恵まれていないながらも2対1の1番人気。
レースは4番人気(6対1)のリポーティング・スター Reporting Star が終始リードして進みましたが、ゴール寸前で後方3番手に控えていた6番人気(12対1)サム・イン・タイム Some in Tieme の末は死が炸裂、あっという間にリポーティング・スターを3馬身切って捨てる圧巻の差し切り勝ちでした。2馬身4分の1差で、4番手を進んだ8番人気(16対1)で去年の勝馬バラーズ・アレイ Bullards Alley が3着に入り、トゥワイライト・エクリプスは7番手のまま8着で入線。
ケネス・マクピーク厩舎、マノエル・クルーズ騎乗のサム・イン・タイムは、ブラジルでGⅠ戦に2勝してきた5歳牡馬。これがアメリカでの4戦目で初勝利。アメリカではアローワンス戦で6着、2着(前走)し、前々走でサン・ルイ・レイ・ステークス(芝GⅡ)に出走して10着に終わっていました。

土曜日の最後は、サンタ・アニタ競馬場のコナ・ゴールド・ステークス Kona Gold S (GⅡ、3歳上、6.5ハロン)。fast の馬場に1頭が取り消して8頭立て。前走2連勝でロサンジェルス・ステークス(GⅢ)に勝ったロード・シンバ Lord Simba が8対5の1番人気。
ダッシュ良く飛び出したのは6番人気(11対1)のモー・キャンディー Moe Candy でしたが、7番人気(24対1)のケンタッキアン Kentuckian が強引にハナを奪ってモー・キャンディーは一旦2番手。しかし再びモー・キャンディーが先頭で直線に入ましたが、5番手に控えていた3番人気(7対2)のランソム・ザ・ムーン Ransom the Moon が一気に追い込むと、モー・キャンディーに2馬身4分の1差を付ける差し切り勝ち。2~3番手を進んだロード・シンバは、半馬身差の3着に終わりました。
フィリップ・ダマト厩舎、フラヴィアン・プラット騎乗のランソム・ザ・ムーンは、これがステークスもG戦も初挑戦の5歳牡馬で、前走サンタ・アニタのアローワンス戦から2連勝で通算4勝目を挙げました。前々走まではカナダのタペタ・コースで走っていた馬、アメリカに転じて新境地を開拓したようです。

 

 

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