天才女性騎手の活躍

7月1日のヨーロッパ競馬、愛ダービーレポートに続いてはイギリスの2レースを紹介しましょう。こちらも話題になりそうなニュースが飛び込んできました。

先ずニューカッスル競馬場で行われたのが、チップチェース・ステークス Chipchase S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。去年からオールウェザー・コースに移されたG戦で、馬場は standard 、1頭が取り消して10頭立てとなり、前走バリーコーラス・ステークス(GⅢ)2着、タペタ・コースでも勝ったことのある5歳馬ドント・タッチ Don’t Touch が5対2の1番人気。
3番人気(15対2)のファイナル・ヴェンチャー Final Venture が逃げましたが、6番人気(10対1)のインティサーブ Intisaab が抜け出したところに急襲したのが5番人気(8対1)のコロピック Koropick 、インティサーブを頭差捉えていました。2番人気(7対2)のキンベレラ Kimberella が首差の3着に入り、人気のドント・タッチは8着敗退。

ヒューゴー・パーマー厩舎のコロピックは、出走馬中只1頭の3歳牡馬。勝鞍は去年サースク競馬場でのデビュー勝ち以来2勝目ですが、サイレニア・ステークス(GⅢ)の2着、ミドル・パーク・ステークス(GⅠ)挑戦の5着もありました。今期はリステッド戦のみ出走し、7着→5着→2着と徐々に順位を上げてのG戦初勝利です。
しかし話題は、騎乗したジョセフィーヌ・ゴードン。名前から判る通り女性騎手で、もちろん女性がG戦に勝ったのは史上初。そもそも彼女は去年、50勝を挙げてチャンピオン見習いジョッキーのタイトルを手にし、今年からパーマー厩舎の馬に騎乗する契約を結びました。女性が見習いチャンピオンに選ばれたのは、2005年のヘイリー・ターナー(この時は二人が同数)、2011年のエイミー・ライアンに続いて3人目なのだそうです。
24歳のゴードン騎手、今年の目標はG戦に勝つことでしたが、早くも目標をクリアー。この後行われた伝統のノーザンバーランド・プレートでも勝馬から半馬身差の2着に食い込み、その天才ぶりを如何なく発揮しています。海外競馬ファンの皆さん、ジョセフィーヌ・ゴードンの名前をシッカリ覚えておいてください。

英国のG戦もう一鞍は、ニューマーケット競馬場で行われたクライテリオン・ステークス Criterion S (GⅢ、3歳上、7ハロン)。good to soft の馬場に8頭が出走し、前走レスターで7ハロンのリステッド戦に勝ってきたホーム・オブ・ザ・ブレイヴ Home Of The Brave が13対8の1番人気。
最低人気(40対1)のイフウィーキャン Ifwecan が逃げましたが1ハロンまで。このあとは4番人気(8対1)のイブン・マリク Ibn Malik が逃げましたが、2ハロンから先頭に立ったホーム・オブ・ザ・ブレイヴが、3番手から伸びた4番人気(8対1)のジャングル・キャット Jungle Cat に4分の3馬身差を付けて人気に応えました。3番人気(6対1)のブレトン・ロック Breton Rock が2馬身4分の3差で3着。

こちろもヒューゴー・パーマー厩舎、ジェームス・ドイル騎乗のホーム・オブ・ザ・ブレイヴは、ゴドルフィンの所有馬でワン・ツー・フィニッシュ。去年5月、4歳時にヘイドックでジョン・オブ・ゴーント・ステークス(GⅢ)に勝っており、BCスプリント・ターフ(11着)に遠征した実績もあります。
5歳の今期は2戦2勝、同じジュライ・コースで行われるジュライ・カップの伏兵となる1頭でしょう。

 

 

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