ソングバード、GⅠ戦9勝目もヒヤリ

今週のアメリカ競馬は本格的な夏競馬を前にして比較的静かな週末。G戦は7月15日の土曜日に行われた5鞍のみでした。

最初はデラウエア・パーク競馬場の2鞍。先ず good の馬場で行われたケント・ステークス Kent S (芝GⅢ、3歳、9ハロン)は、1頭が取り消して6頭立て。前走ペン・マイル(芝GⅡ)でG戦初勝利を挙げたフロストモーン Frostmourne が1対2の1番人気。
最低人気(28対1)のザ・トータス The Tortoise が後続をやや離して逃げましたが、2番手を追走したフロストモーンが第4コーナーで外から並び掛けると、直線は一人旅。3番手から前を追う2番人気(3対1)のマスター・プラン Master Plan に6馬身差を付ける圧勝でした。4番手を進んだ4番人気(11対1)のアドニス・クリード Adonis Creed が1馬身4分の3差で3着。
クリストファー・クレメント厩舎、ジョエル・ロザリオ騎乗のフロストモーンは、これでG戦2連勝で、ステークスは3勝目となります。8ハロンを超える距離は初挑戦でしたが、全く問題にはなりませんでした。

デラウエアのもう一鞍は、この日唯一のGⅠ戦となるデラウエア・ハンデキャップ Delaware H (GⅠ、3歳上牝、10ハロン)。fast の馬場に1頭が取り消して5頭立てながら、チャンピオンのソングバード Songbird 登場とあって1対9の馬鹿々々しいほどの大本命。もし勝てばレース史上最も配当の低いデラウエア・ハンデとなります。
大本命、大外5番枠発走ながらスタートから先頭。後続を2馬身チョッと離しながら順調な逃げに見えましたが、2番手に付けていた2番人気(と言っても21対1!)のマルティーニ・グラス Martini Glass が第4コーナーで半馬身まで詰めてヒヤリ。しかし無敵のソングバード、直線では何とかマルティーニ・グラスを1馬身振り切って面目を保ちました。3番手を進んだ4番人気(35対1)のライン・オブ・ベスト・フィット Line of Best Fit が2馬身差で3着。
ジェリー・ホーレンドルファー厩舎、マイク・スミス騎乗のソングバードは、これが字Ⅰ戦は9勝目。ここまで14戦して負けたのは去年のBCディスタッフ、同じくチャンピオンのビホールダー Beholder の2着だけというほぼパーフェクトな戦績で、この後は何処へ向かうのでしょうか。もちろん最終目標はBCディスタッフ制覇であることは間違いないでしょうが。

次はカリフォルニアに行きましょうか。ロス・アラミトス競馬場で行われたロス・アラミトス・ダービー Los Alamitos Derby (GⅢ、3歳、9ハロン)、一昨年は7月4日、去年は9月24日と開催日がコロコロと変わって来たGⅡ戦でしたが、今年からGⅢに降格。ハリウッド時代はGⅠ戦のスワップス・ステークスだったレースのなれの果てでもあります。fast の馬場に1頭が取り消して7頭立て。G戦は未勝利ながら目下2連勝中のウエスト・コースト West Coast が2対5で1本被りの1番人気。
4番人気(11対1)のシストロン Cistron が逃げ、2番手でマークした2番人気(7対1)のクリムト Klimt が交わして先頭に立ちましたが、前半は後方2番手で待機していたウエスト・コーストが直線で大外一気の末脚を炸裂させると、最後は抑えながらもクリムトに2馬身4分の3差を付けて人気に応えました。4番手を進んだ6番人気(12対1)のビー・スクエアード B Squared がハナ差の3着。
ボブ・バファート厩舎、ドライデン・ヴァン・ダイク騎乗のウエスト・コーストは、今年3歳になってからデビューした馬で、2戦目のサンタ・アニタで初勝利。その後レキシントン・ステークス(GⅢ)に挑戦して2着でしたが、サンタ・アニタのアローワンス戦、ベルモントの一般ステークス(イージー・ゴアー・ステークス)と連勝し、これで3連勝でG戦初勝利です。楽な勝ちっぷりだったことから見ても、未だ未だ行けそうな器でしょう。

最後は、夜間競馬として開催されたインディアナ・ダウンズ競馬場のオークスとダービー。どちらも去年までGⅡに格付けされていましたが、今年から共にGⅢに降格されています。先に行われたインディアナ・オークス Indiana Oaks (GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)。fast の馬場に8頭が出走し、サンタ・アニタ・オークス4着、ケンタッキー・オークス10着、前走サマータイム・オークス2着のモポティズム Mopotism がイーヴンの1番人気。
1番枠からスタートした6番人気(12対1)のオーヴァチュア Overture が逃げ、モポティズムは4番手追走。内ラチ沿いギリギリを逃げたオーヴァチュア、最後まで逃げ足衰えず、最後で漸く追い込んだモポティズムに1馬身差を付ける逃げ切り勝ちでした。3番手を進んだ2番人気(5対2)のマジェスティック・クオリティー Majestic Quality が半馬身差で3着。
ウイリアム・モット厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のオーヴァチュアは、これがステークス初挑戦でのG戦初勝利。3歳になってからデビューした1頭で、2戦目のガルフストリームで初勝利。前走ベルモントのアローワンス戦は3着でした。

最後はインディアナ・ダービー Indiana Derby (GⅢ、3歳、8.5ハロン)。これも去年までGⅡ、今年からGⅢに降格されています。1頭が取り消して10頭立て、ブルー・グラス・ステークス(GⅡ)優勝からケンタッキー・ダービーに挑戦して18着、前走オハイオ・ダービー(GⅢ)に勝って実力を示したアイラップ Irap が7対5の1番人気。
3番人気(5対1)のワイルド・ショット Wild Shot が逃げ、アイラップは5番手から。第3コーナー手前でスパートし、一気に先頭を奪ったアイラップ、外を通って独走に持ち込み、3番手から伸びる6番人気(11対1)のカーネルスダークテンパー Colonelsdarktemper に5馬身差を付ける圧勝で貫録を見せ付けました。4番手に付けていた2番人気(3対1)のアントラップド Untrapped が1馬身4分の3差で3着。
ダグ・オネイル厩舎、マリオ・グティエレス騎乗のアイラップは、間違いなく2017年クラシック世代を代表する1頭。次はトラヴァース・ステークスで3歳のトップに立つ目標が待っています。

 

 

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