GⅠ馬2頭を破って

前日のヴィシーに続き、7月20日はアイルランドのレバーズタウン競馬場で余り目立たないGⅢ戦が行われています。メルド・ステークス Meld S (GⅢ、3歳上、1マイル1ハロン)。

good to yielding の馬場に5頭が参戦してきましたが、ここにも3歳馬の姿はありません。しかしメンバーの中にはGⅠ馬が2頭、2014年に仏ダービーと愛チャンピオンを制したザ・グレイ・ギャッツビー The Grey Gatsby と、去年ベルモント・ダービーに勝ったドーヴィル Deauville が格を落として出走してきました。
ザ・グレイ・ギャッツビーは3年前の愛チャンピオン以来勝鞍が無く、今年はデルモット・ウェルド厩舎に転厩して気分を一新しての2戦目(以前はケヴィン・ライアン厩舎)となります。一方オブライエン厩舎のドーヴィルはここ2戦、トトソルズ・ゴールド・カップとクィーン・アン・ステークスで連続3着しており、こちらが4対5の1番人気でした。

そのドーヴィル、今回はドナック・オブライエン騎乗で逃げ切りを図りましたが、3番手を進んだ3番人気(5対1)のムーンライト・マジック Moonlight Magic との叩き合いとなり、最後はムーンライト・マジックがドーヴィルを頭差捉えていました。
最後方から追い込んだ最低人気(20対1)のテネシー・ワイルドキャット Tennessee Wildcat が4馬身半差で3着に入り、2番人気(9対2)だったザ・グレイ・ギャッツビーは又しても5着最下位。転厩やブリンカー装着などの試みがなされていますが、どうもこの馬はレースへの興味を失ってしまったようです。

これが去年5月にデリンスタウン・スタッド・ダービー・トライアル(GⅢ)以来の勝鞍となるムーンライト・マジックは、ジム・ボルジャー厩舎、ケヴィン・マニング騎乗の4歳馬。前回のG戦勝ちの後8連敗中でしたが、1年2か月振りの勝利となります。
その8連敗も、レース内容が悪かったのはダービー最下位(16着)だけで、あとは愛ダービー6着にせよ、愛チャンピオン6着にせよ、トトソルズ・ゴールド・カップ7着にせよ、それなりに走ってはいました。要は相手が強過ぎただけ。今年9月9日に行われる愛チャンピオンには20対1のオッズが出されています。

ところでオブライエン厩舎、日本ではほとんど報道されていませんが、今年21歳になる娘アナ・オブライエンが先日のキラニー競馬場で酷い落馬事故に遭い、コークの病院にヘリで運ばれて治療中。
幸い命に別状はありませんが、複数個所に何度も手術を行わなければならないほど重度な骨折。目下容体は安定しているということで、兄のジョセフが付き添っているようです。事故の酷さに比べればラッキーだったようですが、一ファンとしても回復を願わずにはいられません。

 

 

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