ローリー・ポリー、GⅠ戦を2連勝
昨日はドーヴィル競馬場夏開催最初の日曜日、G戦は2鞍で、5鞍ある夏のGⅠ戦第一弾が行われました。馬場は good 。
今年のドーヴィル夏開催最初のGⅠ戦がロッシルド賞 Prix Rothschild (GⅠ、3歳上牝、1600メートル)。3歳馬4頭、古馬6頭の10頭立てとなり、19対10の1番人気には去年の覇者、4歳のケマー Qemah が選ばれていました。3歳時にコロネーション・ステークスとこのGⅠ戦を2連勝し、今期も前走ロイヤル・アスコットでデューク・オブ・ケンブリッジ・ステークス(GⅡ)を制して健在。
スタートすると直ぐに二つのグループに分かれ、スタンド側は3番人気(19対5)のアシェレット Usherette が、馬場の中央グループは2番人気(16対5)のローリー・ポリー Roly Poly が先頭に立ってレースを引っ張ります。人気のケマーはスタンド側の後方。
間もなく二つのグループが合流し、アシェレットの逃げ、ローリー・ポリーが2番手で続き、ケマーは結局最後方から。勝負所に差し掛かると先ずアシェレットが失速、替わってローリー・ポリーが先頭に立つと、中央グループの後方2番手から伸びた6番人気(155対10)ヴィア・ラヴェンナ Via Ravenna の猛追を短首差抑えて事実上の逃げ切り勝ちとなりました。中央グループで先行していた7番人気(17対1)のシユーシェイク Siyoushake が短頭差の3着に入り、ケマーはスタンド側の内ラチ沿いに進路を替えて追い上げましたが、短首差届かず4着に終わっています。
結果的には3歳馬によるワン・ツー・フィニッシュ。ケマーのルジェ師は、道中前が壁になる不利はあったものの、馬自体は実力を出し切っており、敗因は特にないとのこと。単に3歳馬の方が強かったと世代の差を認めていました。
勝ったローリー・ポリーはエイダン・オブライエン厩舎、ライアン・ムーア騎乗で、前走ニューマーケットのフォルマス・ステークスに続いてGⅠ戦2連勝。その前は愛1000ギニーとコロネーション・ステークスで共に僚馬ウインター Winter の2着でしたから、1マイルの3歳牝馬では2番手の存在。ニューマーケットでも古馬を蹴散らしており、今年の3歳牝馬のレヴェルの高さがここでも証明された形です。(1マイル半でもイネイブル Enable が古馬牡馬をも圧倒しました)
この日オブライエン師はフランスへは来ていませんでしたが、今後についてはムーア騎手が代弁。2週後のジャック・ル・マロワにも登録があるものの、レース間隔が詰まっているので恐らく回避。地元のマトロンか、秋のニューマーケットで三つ目のGⅠ戦制覇が目標になるのでは、という意見でした。
ドーヴィルのもう一鞍は、2歳戦のカブール賞 Prix de Cabourg (GⅢ、2歳、1200メートル)。牡馬4頭、牝馬4頭の8頭立てとなり、シャンティーとドーヴィルで2戦2勝の牡馬コントーショニスト Contortioniste が2対1の1番人気。
6番枠スタートからダッシュ良く飛び出したのが2番人気(11対5)の牝馬タンシーム Tantheem で、リードを活かしてスタンド側のラチ沿いに進路を変えると、そのまま後続を3馬身半引き離す逃げ切り圧勝に終わりました。内の3番手を進んだ6番人気(124対10)でやはり牝馬のダーカンナ Darkanna が2着に入り、4番手の外から伸びた3番人気(53対10)の牡馬ミスター・ピクニック Mister Picnic が半馬身差で3着。人気のコントーショニストは2番手追走も早々と失速、6着敗退に終わっています。
勝ったタンシームはフレディー・ヘッド厩舎、ミケール・バルザロナ騎乗で、シャンティーのデビュー戦が2着。2戦目がドーヴィルのポリトラック・コースで、ここで初勝利を挙げてここが3戦目でした。次走もここドーヴィル、陣営念願のモルニー賞でGⅠ制覇を狙うことになるでしょう。
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