2017グローリアス・グッドウッド2日目

火曜日に始まったグッドウッド競馬場のグローリアス・グッドウッド開催、8月2日の2日目のG戦は2鞍でしたが、降り続く雨のため馬場は軟化、有力馬の何頭かが取り消す事態となり、興味が半減してしまった感は否めません。
第1レースこそ good to soft で始まったものの、第2レース以降は soft 。G戦は第3レースと第4レースでしたから、何れもかなりの重馬場で行われることになりました。

2歳牝馬によるモールコム・ステークス Molecomb S (GⅢ、2歳牝、5ハロン)は3頭が取り消し。その中には態々アメリカから遠征してきた有力馬ハッピー・ライク・ア・フール Happy Like A Fool もいて、残る10頭がゲートインしました。前走ニューマーケットのジュライ・ステークス(GⅡ)で4着したインヴィンシブル・アーミー Invincible Army が5対2の1番人気。
逃げたのは、2番人気(7対2)のハヴァナ・グレイ Havana Grey 。スタートは後方だったインヴィンシブル・アーミーが徐々に順位を上げ、残り2ハロンから2番手に上がって逃げ馬を追いましたが、結局ハヴァナ・グレイが本命馬に1馬身4分の3差を付けて逃げ切りました。中団から伸びた5番人気(8対1)のトゥー・ワフィジ To Wafiji がハナ差で3着。

勝ったハヴァナ・グレイはカール・バーク厩舎、これがグッドウッドでの初勝利となるピージェイ・マクドナルド騎乗。これが既に今期6戦目で、エア競馬場で初勝利を挙げ、サンダウンのリステッド戦に2勝していました。これが4勝目で、次走はドーヴィルに遠征してモルニー賞でGⅠを目指す予定。バーク厩舎では先のロベール・パパン賞に勝ったアンフォーチュネイトリー Unfortunately もモルニーに出走を予定しており、オーナーは違えど2枚看板でGⅠ獲りに挑むことになるそうです。

続いてはグローリアス・グッドウッドでは3鞍(去年までは2鞍でしたが)組まれているGⅠ戦の2番目、サセックス・ステークス Sussex S (GⅠ、3歳上、1マイル)。当初は9頭の登録がありましたが、当日の朝になって馬場状態を嫌ってチャーチル Chrchill が回避。他にももう1頭が取り消して7頭立てとなり、ライヴァルを失ったリブチェスター Ribchester が8対13と断然の1番人気となりました。
恐らくチャーチルが出走していてもリブチェスターの1番人気は間違いない所で、今期はロッキンジ・ステークス、クィーン・アン・ステークスとGⅠ戦を2連勝中、ここでハットトリックを目指します。

スタートでリブチェスターのペースメーカーを務めるはずのトスカニーニ Toscanini (66対1、最低人気)が出遅れてしまい、押し出されるようにリブチェスターが先頭に立ってレースを引っ張ります。直線に向くと少しでも馬場が良い方へと、馬群は一団でスタンド側へ。
この流れの中でリブチェスターは一旦後退し、替わって3番手を進んでいた5番人気(20対1)の伏兵ヒア・カムズ・ホエン Here Comes When が先頭。やや前が詰まるような場面もあったリブチェスターでしたが、残り1ハロンから馬体を立て直して猛追。しかし惜しくもゴール板は首差早くヒア・カムズ・ホエンに味方し、リブチェスターは2着に敗れる波乱となりました。スタンドから遠い側を先行していた3番人気(8対1)のライトニング・スペア Lightning Spear が4分の3馬身差で3着。

アンドリュー・ボールディング厩舎、リーディング・ジョッキーのジム・クロウリーが騎乗したヒア・カムズ・ホエンは、これがGⅠ戦初制覇となる7歳せん馬。3歳の終わりに去勢手術を受け、4歳時にはドイツのGⅡ戦とチャレンジ・ステークス(GⅡ)にも勝っていた程の馬。
2015年、5歳時は未勝利でしたが、サセックス・ステークスにも挑戦して4着。去年はクラスを落としてバース競馬場の条件戦に1勝し、今期はヨークのリステッド戦に優勝し、前走ウインザーのリステッド戦では3着でした。そもそもG戦に走ったのは久し振りでしたが、重馬場を滅法得意とするタイプ、というよりも重でないと成績が上がらない馬でもあります。陣営の祈りが続いての雨、チャーチルとリブチェスターには気の毒でしたが、これも競馬。

 

 

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