2017ヨーク・イボア開催2日目

水曜日に開幕した今年のヨーク・イボア開催、二日目の昨日はG戦2鞍、何と言っても注目はヨークシャー・オークスのイネイブルですが、その前に。

ヨーク競馬場、8月24日の馬場は good to soft 、所により good 。初日よりは若干回復傾向ではありますが、重馬場には変わりありません。
最初のラウザー・ステークス Lowther S (GⅡ、2歳牝、6ハロン)は9頭立て。何れも将来性のあるメンバーから、2走前にアングルジー・ステークス(GⅢ)に勝ち、前走は牡馬に混じってフェニックス・ステークス(GⅠ)でも3着したオブライエン厩舎のアクトレス Actress が100対30の1番人気に上がっていました。

逃げたのは、アメリカからウェスリー・ワード厩舎が送り込んだ5番人気(11対2)のハッピー・ライク・ア・フール Happy Like A Fool 。しかし残り1ハロン、不運にもデットーリ騎手が鞍ずれを起こして後退すると、先行馬群から3番人気(9対2)のスレッディング Threading が抜け、これも先行の2番人気(7対2)マドレーヌ Madeline に1馬身4分の3差を付けて快勝。後方から追い込んだ8番人気(25対1)のマンバ・ノワール Mamba Noire が4分の3馬身差で3着に入り、人気のアクトレスは末脚を無くして9着最下位に終わっています。
スレッディングはマーク・ジョンストン厩舎、ジェームス・ドイル騎乗で、前走グッドウッドのやはり重馬場で行われた新馬戦にデビュー勝ち(2着に6馬身差)したばかり。ラウザーには1万5千ポンドの追加登録料を支払って参戦していました。ここまでの2戦は何れも重馬場で、固い馬場でどんなレースをするかは未知ですが、来年の1000ギニーに16対1のオッズが出されています。順調なら次はチーヴリー・パーク・ステークス(GⅠ)が考えられますが、陣営では判断はこれから、とのことでした。

そして話題のヨークシャー・オークス Yorkshire Oaks (GⅠ、3歳上牝、1マイル3ハロン188ヤード)。6頭が参戦してきましたが、見所は唯一点、凱旋門賞に5対4から11対10という目下1番人気のイネイブル Enable のレース振りでしょう。当然ながら1対4という「負けるはずがない」大本命。
そのイネイブル、作戦などではなく、スタートから相手になる馬がいないとばかりに先頭。本来は競り掛けてくる馬がいてこそ闘志を燃やす同馬ですが、それでもデットーリが集中力を切らさないように誘導し、3番手から伸びた同厩の4番人気(16対1)コロネット Coronet に5馬身の大差を付ける圧勝でした。文句ない凱旋門賞への足慣らし。2番手を追走していた3番人気(12対1)のクイーンズ・トラスト Queen’s Trust が4分の3馬身差で3着。

ジョン・ゴスデン師は、前日のクラックスマンに次いで今開催二つ目のG戦勝ち。鞍上ランフランコ・デットーリも同じ。ゴスデン師もデットーリ騎手も、共にヨークシャー・オークスは3勝目となります。このレースはかつて大本命に推された馬たちが敗退するという不吉な視線クスもありましたが、イネイブルには全く関係無し。凱旋門賞のオッズは更に上がってイーヴンとなりました。
このあと牝馬にとってのトライアルはヴェルメイユ賞が控えていますが、イネイブルはこれで十分でしょう、7週間の余裕を持って本番に直行。オークス、愛オークス、キングジョージ、ヨークシャー・オークスと馬場状態に関係なくGⅠ戦を4連勝したイネイブル、5連勝でヨーロッパの頂点に立つか、これが今年の凱旋門賞の最大の見所でしょう。

 

 

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