今旬馬が制したシカモア
今週のアメリカ競馬はBCの2週前、どの競馬場も一般レースのみが行われる中、唯一ケンタッキー州のキーンランド競馬場だけがG戦を組んでいます。それも土曜日に纏めてというアメリカ式ではなく、木曜日から日曜日までの4日間、一日一鞍と言う日本式の開催になっているのが珍しいと言えば珍しいでしょうか。
ということで、19日の木曜日にはシカモア・ステークス Sycamore S (芝GⅢ、3歳上、12ハロン)一鞍が行われました。firm の芝コースに1頭が取り消して12頭立て。アメリカでは数少ない芝のマラソン、アメリカ・デビューとなった前走ローレル・ターフ・カップ(リステッド戦)を鮮やかに追い込んで勝ったフランス出身の3歳馬キャネソー Canessar が古馬勢を抑えて3対1の1番人気。実績ある古馬よりも、フレッシュな3歳馬に人気が集まっていました。
逃げたのは5番人気(10対1)のインフィニート・ウィズダム Infinite Wisdom 、縦長の展開となり、本命キャネソーは後方3番手から追い込む構え。前半5番手を追走していた9番人気(18対1)のビッグ・ベンド Big Bend が直線で大外から追い込み、7番手から連れて伸びた6番人気(12対1)のネッシー Nessy に4分の3馬身差を付けて優勝。人気のキャネソーも思い切り内に切れ込んで得意の末脚を爆発させましたが、1馬身4分の差及ばず3着に終わっています。去年の勝馬リナウン Renown は7番人気(13対1)で9着、2014年にアーリントン・ミリオンを制した古豪ハーデスト・コア Hardest Core も10番人気(24対1)で11着と旧勢力は良い所がありませんでした。
トーマス・プロクター厩舎、ドライデン・ヴァン・ダイク騎乗のビッグ・ベンドは、本命馬と同じ3歳馬で、これからも成長が期待される1頭。5戦目の今年2月に未勝利脱出と時間がかかりましたが、7月デラウェアのアローワンス戦、9月ケンタッキー・ダウンズのリステッド戦(デュエリング・グラウンズ・ダービー、芝10.5ハロン)と連勝し、3連勝でG戦初勝利となりました。前2走は共に逃げ切り勝ちでしたが、今回は控えての差し競馬。ダートでもそれなりに走っていましたが、芝の長距離に活路を見出したと言えそうです。
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