G戦初勝利3態

ヨーロッパと違ってシーズン・オフの無いアメリカ競馬ですが、流石にブリーダーズ・カップが終わるとG戦も少なくなり、年内はチャーチル・ダウンズの秋開催と、アケダクト最後の冬競馬が見所となります。
11月11日の土曜日は、その予行演習にも当たるG戦が行われました。ニューヨーク、ケンタッキー、カリフォルニアの一鞍づつです。

最初にアケダクト競馬場のレッド・スミス・ハンデキャップ Red Smith H (芝GⅢ、3歳上、11ハロン)。firm の芝コースに2頭が取り消して10頭立てとなり、去年のBCターフ6着馬で、7月にモンマス・ステークス(芝GⅡ)を制したマネー・マルチプライヤー Money Multiplier が8対5の1番人気。
8番人気(50対1)の伏兵メモリーズ・オブ・ピーター Memories of Peter が逃げ、マネー・マルチプライヤーは3番手追走。しかし第4コーナーで外から逃げ馬を捉えたのは2番手を進んだ6番人気(12対1)のスプリング・クオリティー Spring Quality で、8番手から内を衝いて伸びる3番人気(9対2)のコール・プロヴィジョン Call Provision に半馬身差を付けて優勝。4番手に付けていた4番人気(5対1)のゲット・ジェッツ Get Jets が同じく半馬身差で3着に入り、人気のマネー・マルチプライヤーは内ラチ沿いギリギリから足を伸ばしましたが、ハナ差の4着に終わりました。
グレアム・モーション厩舎、エドガー・プラード騎乗のスプリング・クオリティーは、前走ニッカーボッカー・ステークス(芝GⅡ)4着がG戦デビューであり、初の芝コースでもありました。2014年にキーンランドでデビュー勝ちしたものの2歳時はこの1戦のみ。翌年もタンパ・ベイのアローワンス戦で1戦1勝したのみで、本格的に使えるようになったのは今年から。8月にペン・ナショナル競馬場の一般ステークス(ロベリーノ・ステークス)に勝ったようにダートコースでも能力を発揮していたため芝コースを試すのが遅くなったという経緯はありましたが、芝の長距離がこの馬本来の活躍の舞台かも知れません。

続いてチャーチル・ダウンズ競馬場からコモンウェルス・ターフ・カップ Commonwealth Turf Cup (芝GⅢ、3歳、8.5ハロン)。11月に入っても3歳馬限定戦があるのがアメリカ競馬の面白い所ですが、good の馬場に8頭の3歳馬が揃い、目下3連勝中のミスター・ミスアンダーストゥッド Mr. Misunderstood が3対5の断然1番人気。
4番人気(9対1)ミスター・カブ Mr Cub の逃げを後方2番手で待機したミスター・ミスアンダーストゥッド、第4コーナーで大外を回ると、直線では一気の末脚を爆発させ、最後方から追い込む2番人気(4対1)のパーラー Parlor に1馬身半差を付けて人気に応えました。逃げたミスター・カブが粘って1馬身4分の1差の3着。
ブラッド・コックス厩舎、フロラン・ジェルー騎乗のミスター・ミスアンダーストゥッドは、これがG戦初勝利ながら、芝コースでは7戦7勝と負け無し。これで4連勝で、ステークスも4連勝。その中にはルイジアナのスーパー・ダービー(リステッド戦)と同じチャーチル・ダウンズのジェファーソン・カップ(リステッド戦)も含まれ、ジェファーソン・カップとコモンウェルス・ターフ・カップを連勝したのは史上3頭目の快挙だそうです。

最後はデル・マー競馬場のボブ・ホープ・ステークス Bob Hope S (GⅢ、2歳、7ハロン)。ダートコースのここは fast の馬場に6頭立てとなり、前走一般ステークス(スピークイージー・ステークス)で2着のムリーニョ Mourinho が6対5の1番人気。このレースに8勝しているボブ・バファート師の管理馬という点も人気の要因でしょう。
好ダッシュから先頭に立ったのは1番枠スタートの5番人気(19対1)グレイヴィトス Greyvitos 、ムリーニョは3番手追走。第4コーナー手前で本命ムリーニョが2番手に上がって逃げ馬を追いましたが、直線2頭のマッチレースとなるも最後まで差は縮まらず、結局グレイヴィトスがムリーニョに1馬身半差を付けて逃げ切ってしまいました。4番手を進んだ3番人気(3対1)のビューティフル・ショット Beautiful Shot が7馬身4分の3差の3着。
アダム・キッチングマン厩舎、ヴィクター・エスピノザ騎乗のグレイヴィトスは、これが初勝利でもあり、G戦初勝利でもあります。7月1日にサンタ・アニタでデビューして8着、続いて10月21日のサンタ・アニタでも3着し、これが未だ3戦目。3着だった前走、そのとき勝ったイタリアーノ Italiano はこの日のボブ・ホープでは4番人気(13対1)で4着に終わっていますから、競馬はやってみなければ判りません。初めてブリンカーを装着したこと、積極的なレース運びがサプライズを産んだようです。次は12月9日に行われるロス・アラミトス・フューチュリティーでGⅠ獲りに挑む予定とのこと。何れは血統的にも適している芝コースを試すことになりそうです。

 

 

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