雨で変更になったカーディナル

今週のアメリカ競馬、ブリーダーズ・カップが終了したとは言いながら、予定されていたG戦は僅か一鞍だけという静かな週末。その唯一のG戦も雨のために条件が変わり、グレードすら剥奪されるかも知れないという珍しい1週間となってしまいました。

予定されていたのは、10月29日から11月26日までの秋開催が行われているチャーチル・ダウンズ競馬場のカーディナル・ハンデキャップ Cadinal H (芝GⅢ、3歳上牝、9ハロン)。この開催はBC当日のチルッキ・ステークスからスタートし、この日のカーディナル・ハンデが3鞍目のG戦になるはずでした。しかし昨日の11月18日は雨の一日、馬場は sloppy のメインコースへと変更され、現時点ではG戦からも降格されることになりそうです。
それでも結果だけを簡単に紹介しておくと、当初登録していた12頭から有力馬を含む5頭が取り消して7頭立て。去年のチャーチル秋開催でミセス・リヴィアー・ステークス(芝GⅢ)を制したリンダ Linda が9対5の1番人気に支持されていました。
6番人気(30対1)のココ・シャネル Coco Channel が逃げて粘りましたが、3番手に付けた3番人気(3対1)のフェア・ポイント Fair Point と4番手を進んだ2番人気(5対2)トリッキー・エスケープ Tricky Escape とが両サイドから追い上げ、最後は3頭の叩き合い。結局最内のトリッキー・エスケープが外のフェア・ポイントをハナ差競り落としての勝利となり、真ん中で粘ったココ・シャネルが1馬身4分の3差で3着に粘りました。5番手で待機したリンダは、更に5馬身4分の3差も離された4着と惨敗です。
リン・アシュビー厩舎、クリストファー・デカルロ騎乗のトリッキー・エスケープは、8月モンマス・パークのヴァイオレット・ステークス(芝GⅢ)に続くG戦2勝目。前走ベルモントの芝アローワンス戦は3着でした。父は日本産馬のハットトリックで、2月にローレルのダートコースで初勝利を挙げた4歳馬。その後芝に転じてG戦にも勝ちましたが、泥んこダートでもこなせる多彩な能力を証明した形です。最終的なグレードはAGSC(American Graded Stakes Committee)の判断に委ねられますが、レース直後は一般ステークスとして結果が発表されました。

 

 

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