デル・マー秋開催が閉幕

23日の感謝祭から始まった4日連続のG戦シリーズ、11月26日の日曜日に行われたデル・マー競馬場の3鞍で無時に終了しました。今年のブリーダーズ・カップの舞台となったデル・マー競馬場の秋開催千穐楽でもあります。

最終日の3鞍は全て芝コースのG戦、最初のシービスケット・ハンデキャップ Seabiscuit H (芝GⅡ、3歳上、8.5ハロン)は firm の馬場に3頭が取り消して6頭立て。前走7月のサンタ・アニタでアメリカン・ステークス(芝GⅢ)を制したピー・ウィー・リース Pee Wee Reese が休み明けにも拘らず3対2の1番人気。
本命ピー・ウィー・リースが逃げましたが、4番手に付けていた3番人気(3対1)のハント Hunt が外を通って先行馬を捉えると、5番手から更に外を追い込む4番人気(7対1)のヒー・ウィル He Will をハナ差抑えて優勝。人気のピー・ウィー・リースは1馬身差の3着に終わりました。
本命馬と同じフィリップ・ダマト厩舎、フラヴィアン・プラット騎乗のハントは、4走前のエディー・リード・ステークス(芝GⅡ)と3走前のデル・マー・ハンデ(芝GⅡ)を連勝していた5歳せん馬。そのあとジョン・ヘンリー・ターフ・チャンピオン・ステークス(芝GⅡ)で7着、BCターフにも挑んで13着と大敗していましたが、再び勝ちパターンに戻りました。

続いて、デル・マー競馬場最後のGⅠ戦となるメイトリアーク・ステークス Matriarch S (芝GⅠ、3歳上牝、8ハロン)。1頭が取り消して11頭立て。実力拮抗のメンバーから、前走BCフィリー・アンド・メア・ターフで3着したカンボディア Cambodia が5対2の1番人気。
10番人気(38対1)の伏兵ミス・ジュリア・スター Miss Julia Star が逃げ、カンボディアは5番手に待機。2番手で逃げ馬をマークしていた6番人気(12対1)のホークスモア Hawksmoor が第3コーナーで逃げ馬を外から交わし、直線では内ラチ沿いに馬体を寄せて逃げ込みを図ります。しかし前半は最後方で待機していた2番人気(9対2)のオフ・リミッツ Off Limits が内を通ってスルスルと進出、直線も内ラチ沿いに追い込むと、最後は馬体をホークスモアの外に出して一気に突き抜け、ホークスモアを1馬身抑えて鮮やかな差し切り勝ちを決めました。9番手から外を追い込んだ7番人気(14対1)のインスタ・アーマ Insta Erma が半馬身差の3着に入り、カンボディアも良く追い上げましたが、最後は交わされて4分の3馬身差の4着に終わっています。
チャド・ブラウン厩舎、ジョエル・ロザリオ騎乗のオフ・リミッツは、これで4連勝。G戦もノーブル・ダムゼル・ステークス(芝GⅢ)、アセーニア・ステークス(芝GⅢ)と3連勝で、GⅠ戦は初制覇となります。3歳時はアイルランドでデヴィッド・ウォッチマン厩舎に所属していた5歳馬、勝時計の1分34秒37はデル・マーのステークス・レコードだそうで、BCに走らせて見たかった、という快走でした。

日曜日の最後は、2歳の芝戦セシル・B・デミール・ステークス Cecil B. DeMille S (芝GⅢ、2歳、8ハロン)。去年はダートに変更された一戦です。今年は予定通り11頭が出走し、10月28日にベルモントの新馬戦を6馬身4分の差で圧勝したアナライズ・イット Anzlyze It が1対2の圧倒的1番人気。
そのアナライズ・イットが好スタートから左右を見ながらジワッと先頭に立ち、向正面では7番人気(33対1)のキング・エディー King Eddie に絡まれながらも第4コーナーで後続を振り切っての独走。5番手から伸びる3番人気(6対1)のピューベリアス・サイラス Pubilius Syrus に4馬身4分の1差を付ける楽勝でした。後方2番手から伸びた最低人気(80対1)のイースト・ランド East Rand が1馬身4分の1差の3着。
チャド・ブラウン厩舎、ホセ・オルティズ騎乗のアナライズ・イットは、これで2戦2勝、芝コースのスペシャリストとして将来に期待が掛かります。

 

 

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