祝日のG戦初制覇3態

土曜日からの3日間連続G戦開催、最終日となる昨日プレジデンツ・デイは二つの競馬場で3鞍のG戦が行われました。

先ずガルフストリーム・パーク競馬場からはロイヤル・デルタ・ステークス Royal Delta S (GⅢ、4歳上牝、8ハロン)。2014年にGⅡに昇格しましたが、今年は再びGⅢに降格され、距離も0.5ハロン短縮されての開催です。fast の馬場に8頭が参戦し、一昨年のオークス3着馬で既にG戦に4勝しているルイス・ベイ Lewis Bay がイーヴンの1番人気。
そのルイス・ベイが逃げて先頭で直線に向きましたが、5番手で追走していた4番人気(8対1)のマルティニ・グラス Martini Glass が徐々に進出、直線に入って間もなく本命馬を捉えると、そのままルイス・ベイに1馬身差を付ける逆転劇でした。最後方から追い込んだ同じ4番人気(8対1)のヴァーヴズ・テイル Verve’s Tale が3馬身4分の1差の3着。
キース・ネイションズ厩舎、パコ・ロペス騎乗のマルティニ・グラスは、これがG戦初勝利となる5歳馬。と言ってもG戦では度々入着しており、去年10月キーンランドのスピンスター・ステークス(GⅠ)では2着、前走今期初戦のヒューストン・レディーズ・クラシック(GⅢ)でも3着していました。

一方、アーカンソー州のオークローン・パーク競馬場は雨。先に行われたレーザーバック・ハンデキャップ Razorback H (GⅢ、4歳上、8.5ハロン)は sloppy の馬場に11頭立て。去年ガン・ランナー Gun Runner が勝ったことで知られますが、今年は前哨戦に当たる同じコースト距離のリステッド戦(フィフス・シーズン・ステークス)上位4頭が出走。その中で2番人気で4着だったアントラップド Untrpped が2対1の1番人気に支持されていました。前走の1着から3着までは全て人気薄だったメンバー。
レースは最低人気(33対1)の伏兵ロッキング・ザ・ボート Rocking the Boat の逃げで始まり、アントラップドは5番手追走。2番手でマークしていた8番人気(17対1)のフューティル Futile (フィフス・シーズン2着馬)が第3コーナー過ぎで逃げ馬を交わして先頭で直線に入りましたが、前半9番手の後方で待機していた5番人気(9対1)のハワーコム Hawaakom が内ラチ沿いギリギリから一気に抜け、4番手から追い込む3番人気(7対2)のレフリック Loefric に3馬身4分の1差を付けて鮮やかな差し切り勝ちを決めました。逃げたロッキング・ザ・ボートが再び差し返して1馬身半差の3着に食い込み、人気のアントラップドは更に1馬身4分の3差遅れの4着に終わっています。
ウェスリー・ホーリー厩舎、コーリー・ラヌリー騎乗のハワーコムは、8歳にしてG戦初勝利となるせん馬。前走1月13日のルイジアナ・ステークス(リステッド戦)は3着、その前9月パークスのグリーンウッド・カップ・ステークス(GⅢ)でも5着止まりで、ここは馬場故の番狂わせでしょうか。

休日最後のG戦はサウスウエスト・ステークス Southwest S (GⅢ、3歳、8.5ハロン)、ダービー・ポイント対象ですが、馬場は更に悪化して muddy 。1頭が取り消して10頭立てとなり、前走同じオークローンのリステッド戦(スマーティー・ジョーンズ・ステークス)を1番人気で逃げ切ったムリンホ Mourinho が6対5の1番人気。ところで同馬、前々走のボブ・ホープ・ステークス(GⅢ)で2着した際、カリフォルニアの実況アナウンサーは「ムリーニョ」と発音していましたが、アーカンソーの実況では「ムリンホ」。馬名の読み方が地方(国)により、人によっても違う実例の一つでもありましょう。今回はムリンホで書き進めますが、次回はどうなるか分かりません。検索する場合は「Mourinho」で探してくださいね。
さてレース、そのムリンホがコーナーワークを利してクラブハウス・ターンで先頭に立っての逃げ。先頭のまま直線に向きましたが、後方2番手から内を衝いて伸びてきたのが4番人気(8対1)のマイ・ボーイ・ジャック My Boy Jack 、レーザーバックのハワーコムと同じような展開となって抜け出すと、7番手追走から外を回った3番人気(9対2)のコンバタント Combatant を4馬身半差抑えて優勝。3番手を進んだ2番人気(9対2)のスポーティング・チャンス Sporting Chance が2馬身半差の3着に入り、人気のムリンホは首差4着に終わりました。ただ直線は上位4頭が外に膨れたり内に刺さったりとラフな争いとなり、明らかに不利を受けた3着の騎手(ルイス・サエズ)から2着の騎手(リカルド・サンタナ)に対して異議申し立てがありましたが、連鎖反応の結果のアクシデント。結局は入線通りで確定しています。
キース・デサーモ厩舎、ケント・デサーモ騎乗のマイ・ボーイ・ジャックは、これまたG戦初制覇。10月9日にサンタ・アニタのリステッド戦(ズマ・ビーチ・ステークス)に勝ってBCジュヴェナイル・ターフに挑戦して7着。前走1月サンタ・アニタのシェイム・ステークス(GⅢ)では3着していた馬です。このレースは最悪の馬場と直線で審議になる攻防、結果には多少のプラス・マイナスを考慮する必要がありそうです。

 

 

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