さぁ、香港が始まるゾ
日本ではあまり話題になっていないようですが、今日はお隣、香港で4つの国際レースが行われます。シャーティン競馬場。沙田馬場ですね。
キャセイ・パシフィックがスポンサーになり、いすれも国際GⅠ戦のヴェイズ(2400メートル)、スプリント(1200メートル)、マイル(1600メートル)、カップ(2000メートル)という構成。
日本からも全部で4頭が出走します。
ヴェイズ。
去年の勝馬ドクター・ディノ Doctor Dino が連覇を目指して1番人気に支持されているようです。このレースを連覇したのは、1996年と1997年のルソー Luso があるだけ。2頭目の快挙なるか。
ルソーはイギリスのクライヴ・ブリテン師が調教していたんですね。
ドクター・ディノは今年6歳、10月初めにカナディアン・インターナショナルに出走、生涯11戦目にして初めて着外に落ちるという結果になりましたが、状態はどうなんでしょうか。
ジャパン・カップに参戦した英国馬3頭の中で最先着したパープル・ムーン Purple Moon が参戦しているのも、我々には興味深いところですね。ヘッド・ラッドのイアン・ウィロウズは、“日本より香港の方が全ての点で勝っている”とズバリ指摘していますから、パープル・ムーンの成績も気になります。
ヴェイズには日本からジャガーメイル Jaguar Mail が参加しています。13頭立ての2番枠。現地時間の午後2時、日本時間の3時発走です。
スプリント。
ヨーロッパ競馬ファンとしては、ロンシャンのアベイを制したマルシャン・ドール Marchand D’or に勝って欲しいですね。ヘッド厩舎のエース。
ここはしかし混戦で、アベイ2着のムーアハウス・ラッド Moorhouse Lad 、南アフリカのミシカル・フライト Mythical Flight 、オーストラリアのアパッシェ・キャット Apache Cat などはどれが勝ってもおかしくない馬。
日本からは3枠のローレルゲレイロ Laurel Guerreiro と、10枠のトウショウカレッジ Tosho Courage が参加。どちらもあまり人気にはなっていないようです。
13頭立て、日本時間の3時40分スタート。
マイル。
ここは地元馬で去年の覇者でもあるグッド・バ・バ Good Ba Ba が人気になっています。調教師はドイツから移籍したシュッツ師、騎手はクリストフ・スミオンというヨーロピアンなコンビです。
日本のスーパーホーネット Super Hornet もチャンス十分で、現地では3番人気みたいです。2番枠からの発走。
トライアルを圧勝したニュージーランドのアルマダ Armada 、ハノン厩舎のメジャー・カドー Major Cadeaux 、マイケル・ジャーヴィス厩舎のプレッシング Pressing など国際色豊かです。
14頭立て、日本時間の4時50分スタート。Fujioka ジョッキーに頑張ってもらいましょう。
カップ。
4つのレースで最も賞金が高いのがカップ。注目度も一番でしょう。でも何故か日本からの参戦なし。
ここでも地元香港のスーパーホースであるヴィヴァ・パタカ Viva Pataca が人気を集めています。GⅠを5勝している6歳。2006年4着、2007年2着の雪辱なるか。
ヨーロッパ勢も多士済々。何と言ってもアイルランドからボルジャー調教師がラッシュ・ラッシズ Lush Lashes を送り込んできたのが注目。初めての牡馬との対戦になりますが、これまでの実績から上位人気になることは間違いないでしょう。
スタウト厩舎はリンガリ Linngari 、元オブライエン厩舎で活躍したイーグル・マウンテン Eagle Mountain (南アフリカのコック厩舎)も出てきますし、フランス、ニュージーランド、ブラジルからの参戦もあります。
カップは最終的に14頭立て、日本時間5時半発走。
全体に言えることは、アジア競馬の中心は香港とドバイで決まり、ということでしょうか。単にGⅠが一日に4鞍行われるというに止まらず、あらゆる点で東京には無いホスピタリティー、エンターテインメントに溢れています。
海外からの参加頭数の多さはジャパン・カップの比ではないし、英国電子競馬新聞の報道も連日のように紙面を賑わせていました。
結果など判明しましたら、追記することにしましょう。
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ヴェイズはジャガーメイルが惜しかったですね。僅差3着でした。
勝ったのは2連覇を狙ったドクター・ディノ。ペリエ騎手の好騎乗。2着は短頭差でジャパン・カップに参戦したパープル・ムーン。これが本来の走りでしょう。ジャパン・カップは流れが超スローだったことが敗因であることが証明された形。ジャガーメイルは更に頭差でした。騎乗したキネーン騎手は、もう少しペースが速ければ、という談話。
スプリントでは日本馬は良いところがなかったようです。トウショウカレッジが8着、ローレルゲレイロ9着という速報。
勝ったのは大穴、66対1という地元馬インスピレーション Inspiration 、2着も地元のグリーン・バーディー Green Birdie で、1番人気のアパッシェ・キャットは3着で涙を呑みました。期待のマルシャンドール、道中不利がありましたが6着、去年と同じ着順での入線です。
馬券に絡んだのは地元馬ですが、勝馬はオーストラリア産、2着はニュージーランド産、本命3着馬もオーストラリア産ということで、豪州のスプリンターの優秀さが改めて実証された結果になりました。
マイルも本命に支持されたグッド・バ・バが快勝。このレースのために馬主サイドから乗り替わり騎乗を依頼されたスミオンが信頼に応えています。レコード・タイムというおまけ付き。当然、2連覇ということになりますね。現時点では世界最強マイラーと称えて良いと思いますよ。
2着はやはり地元のエイブル・ワン Able One 、この馬もこれまでのレコードを上回り、勝馬とは首差の接戦でした。3着は逃げ粘ったエジプシャン・ラー Egyptian Ra 。ここでも2・3着はニュージーランド産馬でした。
イギリスから参戦したトリオ、メジャー・カドー、プレッシング、ラー・ライブ Laa Rayb はいずれも着外。フランスから挑戦したナタゴラ Natagora も凡走したようですね。
日本のスーパーホーネットは5着入線だそうですが、これはやや期待外れ。
そしていよいよ最後のカップ。地元の期待、ヴィヴァ・パタカは悪夢の4着敗退で、勝ったのはデ・コック厩舎のイーグル・マウンテンでした。そう、元オブライエン厩舎所属のあの馬です。前走のブリーダーズ・カップ・ターフでは惜しくもコンデュイの2着でしたが、ここは完勝。騎乗したケヴィン・シェア騎手は終始好位を進み、直線で仕掛けるとあっという間に他馬を2馬身引き離す強さ。
バリウス Balius が追い上げましたが時既に遅し。3着にはスタウト厩舎のリンガリが入りました。人気の一角ラッシュ・ラッシズはスタートに失敗、どん尻で入線したようです。
以上、香港の国際レースの速報ですが、日本の報道では、日本からの参戦がないカップについては今現在ニュースが出てません(6時現在)。流石というべきか。私は英国電子競馬新聞の速報から情報を得ましたが、こちらは騎手など関係者のコメントも同時に報道しています。対して日本のは単純な結果だけ。当然と言えば当然かも知れないけれど、なんだかなぁ~。
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