上海交響楽団のプロムス・デビュー
2019年のプロムスも9月に突入しました。ということは残すところ2週間となります。
9月最初の1日は、日曜日とあってオーケストラの演奏会がダブル・ヘッダー、先ず11時から始まるプロム57は、中国から来演した上海交響楽団がプロムス・デビューを果たしました。
9月1日 ≪Prom 57≫
チーガン・チェン Qigang Chen/5つの要素 Wu Xiang
モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番
~休憩~
ラフマニノフ/交響的舞曲集
Shanghai Synphony Orchestra
指揮/ユー・ロン(余隆) Long Yu
ピアノ/エリック・ルー Eric Lu
このオーケストラ、何と創設は1879年ということで、今年が140周年となる老舗。日本のどのオーケストラよりも長い歴史を持っているとは知りませんでした。今年同オケは、140周年を記念するワールド・ツアーを敢行しており、ザルツブルク音楽祭やルツェルン音楽祭にも出演、もちろんプロムスもその一環でした。
指揮するユー・ロンは、中国のカラヤンと呼ばれているカリスマで、最近このコンビでドイツ・グラモフォンと契約。今回の演目にもなっているラフマニノフ他を録音したばかりです。
ユー・ロンについてはこちらをご覧ください。
https://www.maestrolongyu.com/
最初に取り上げられたのは、フランスで活躍している中国の作曲家、チーガン・チェン。今回の作品に関する解説はありませんが、プロフィールはこちらからどうぞ。
http://www.boosey.com/composer/Qigang+Chen
続いてはショパン・コンクールの入賞者で、去年リーズ国際ピアノ・コンクールに優勝した英国でも人気のエリック・ルー。国籍はアメリカで、これがプロムス・デビューとなります。彼もホームページをご覧ください。
https://www.ericlupianist.com/#/home
極めてピュアなモーツァルトで、最近流行の装飾音、アポジャトゥーラ、アド・リブなどはほとんど行わず、出版譜に忠実なピアニズムを披露しました。
最後のラフマニノフを終え、オーケストラのアンコールは有名な中国民謡(ジャスミン、プッチーニがトゥーランドットで使ったやつ)から続けてビートルズの「ヘイ・ジュード」へ。ラフマニノフでサックスが使われたからでしょう。これが上海風のサービス? でもこれ、香港でやったらチョッと複雑かもね。
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