日本フィル・第618回東京定期演奏会

2月から3月にかけての日本フィルはラザレフ月間。その最終幕が、プロコフィエフ交響曲シリーズ4回目となる東京定期です。プログラムは、 《プロコフィエフ交響曲全曲演奏プロジェクトVol.4》 モーツァルト/ミサ曲ハ短調K427「大ミサ曲」   ...

復刻版・読響聴きどころ(5)

2007年3月の名曲シリーズは、ベートーヴェンの第5とブラームスの第1の二本立て。今読むと無理やりこじつけた感のある聴きどころです。           ********** いよいよゲルト・アルブレヒトの常任指揮者として、最後の月を迎えま...

強者弱者(75)

東京の第一印象  上野の森、芝の森、遠く霞を距てゝ見る杉の木立の瑠璃色なるに五重の塔の高く梢を抽きたるはわれら田舎物の初めて見たる東京市の印象なり。春風都門に入りて一日われらは必ず改めて東京市の第一印象を繰り返すを常とす。  城南の春、漸く...

ミチタネツケバナ

毎朝の散歩でタネツケバナの白い花が目立つようになってきました、と思ったのですが、これがどうやら違うようなのです。 タネツケバナは漢字で書けば「種漬花」。この花が咲く頃に種モミを水に漬けて苗代の準備をすることから付いたもので、農事と深い関係の...

強者弱者(74)

椿  椿の花漸く多し。青梅街道、春の雨細くして荷車の響に落ち散りたる花、駄馬の背をうちて重たげなるもをかし。椿の花は伊豆に多し。懸崖絶壁によりて、汐風に咲き出でたる風情、丸顔に眉うすく鼻小さき半島の女性を偲ぶに余あり。更に旅役者の虎御前を偲...

復刻版・読響聴きどころ(4)

2007年2月定期の聴きどころです。指揮はマンフレッド・ホーネック。例によって最後はコンサートを聴いた感想です。           ********** これは定期演奏会には珍しいプログラムですね。例えば「皇帝円舞曲」は、どのオーケストラ...

強者弱者(73)

春のなやみ  古くあらびたる樹の幹より、新しき芽の生ひ立つ時なり。固く冷めたき大地を割りてやはらかき草の生ひ立つ時なり。天地の悩み苦しむ時なり。  蕨市に上る。静岡地方より来るもの多し。近在は未だし。味の最もよきは駿河、伊豆の産なり。   ...

日本フィル・第255回横浜定期演奏会

いやぁ、参りました。凄いシベリウスでしたね。 横浜定期は会員ではないのですが、2010年春シーズンは見逃せない会が多く、会員になろうか迷ったほど。結局は単券で行くことにしましたが、その第一弾が昨日のラザレフです。 日本フィルのシベリウスと言...

ハコベ

春の花の代表ともいえるハコベが咲き出しました。散歩のときに路傍でも普通に見られるもの。漢字では繁縷と書きます。 ところで何でもないようなハコベが意外に厄介で、分類学ではいくつかの種類に分けられるようです。 いろいろな図鑑類に当ってみたところ...

強者弱者(72)

試験前  試験前にて男女ともに学生の顔色蒼し。本郷、牛込、小石川など場末の寂しき通路をゆく青年、甲武、山手の車窓によれる少女、多くはノートを繰りひろげて一向に読み耽る。此頃歩を郊外に運ぶ人、たまたま緩らかなる岡の裾、小笹の細道など日あたりよ...

遂に聴けたエクの「アメリカ」

昨夜は上野の東京文化会館に出掛けました。大ホール、小ホール同時公演だったようで、開演前のロビーには人が溢れています。 私共は小ホールで行われる、2010都民芸術フェスティヴァルの一環として行われたクァルテット・エクセルシオの公演が目当てです...

ラザレフ・パーティに参加

3月2日の火曜日、浜離宮朝日ホールで行われたラザレフ・パーティに参加してきました。日本フィルのファン感謝イベントです。 同コンビは2週間に及ぶ九州ツアーを終えたばかり、その報告も兼ねた楽しいパーティでした。 内容はこんな具合に進行します。司...